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SAPジャパン、SAP HANA 2を提供開始 新たなマイクロサービスも利用可能

 SAPジャパン株式会社は8日、インメモリデータベース「SAP HANA」の次世代版として、「SAP HANA 2」を同日より提供すると発表した。無償の開発向け製品「express edition」も近日中に提供開始するという。

 SAP HANA 2ではデータベース管理機能が改善されているとのことで、高可用性、セキュリティ、ワークロード管理、運用管理の強化により、企業は事業継続性を確保できるようになるという。例えば、Active-Active読み込み対応の新オプションにより、従来システムの複製にのみ使用していたセカンダリシステムを読込処理に活用可能になるため、ワークロードが軽減されるとした。

 また、企業モデリング、データ統合、データ品質、階層ストレージといったデータ管理の拡張により、企業は保管場所にかかわらずデータを利用できるようになる。SAP HANAを基盤とするSAP Enterprise Architecture Designer Webアプリケーションの新エディションを利用することにより、企業は複雑な情報アーキテクチャを管理するとともに、新技術がもたらす影響をその導入前に想定できるという。

 加えて、テキストデータ、地理空間情報データ、グラフデータ、ストリーミングデータの分析処理エンジンの拡張により、開発者は高度なインサイトをアプリケーションに取り込むことが可能。さらに、アプリケーションサーバーや開発ツールおよび言語のための拡張機能を利用して、次世代アプリケーションを構築・展開できるとしている。

 あわせて、新たなファイル処理APIにより、開発者はテキストやメタデータを文書から抽出し、より高度なインサイトを引き出すことも可能だ。

 なお、SAP HANAを基盤とするクラウドベースのマイクロサービスを利用することで、シンプルなAPIとさまざまな言語や開発プラットフォームを用いて、分析インサイトを取り込みながらアプリケーションの拡張を図れる点も特徴。SAP Hybris as a Service(YaaS)を通じて、クラウドでSAP HANAの新たなマイクロサービスが利用できる。