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国内コンバージドシステム市場、2020年の市場規模は804億6200万円に~IDC Japan調査
2016年12月7日 06:00
IDC Japan株式会社は6日、国内コンバージドシステム市場の予測を発表した。2015年の国内コンバージドシステム市場(支出額ベース)は422億3000万円で、2016年の同市場は前年比13.6%増の479億9000万円になると予測している。
IDC Japanでは、コンバージドシステム市場を、インテグレーテッドプラットフォーム、インテグレーテッドインフラストラクチャ、ハイパーコンバージドシステムの3つのサブマーケットに細分化。サブマーケット別に見た2015年から2016年にかけての増減は、インテグレーテッドプラットフォームが26.8%増、インテグレーテッドインフラストラクチャが18.1%減、ハイパーコンバージドシステムが128.1%増を見込んでいる。
市場の2015年~2020年の年間平均成長率は13.8%、2020年の市場規模は804億6200万円と予測。このうち、ハイパーコンバージドシステムが市場に占める割合が、2015年の9.4%から、2020年には35.9%まで増加すると予測している。
インテグレーテッドプラットフォームは、市場をけん引してきた製品の出荷が2015年に鈍化したが、2016年上半期の出荷動向は想定よりも大きな改善傾向を示しており、今後も改善傾向が継続すると分析している。
一方、インテグレーテッドインフラストラクチャについては、採用機会が減少していると分析。トラディショナルITやエンタープライズプライベートクラウドの潜在需要をパブリッククラウドサービスが代替するといった動きが、従来想定していたよりも加速しており、こうしたシステムではインテグレーテッドインフラストラクチャではなく、汎用的なx86サーバーをスケールアウトして構築されるケースが多い状況にあるためとしている。
ハイパーコンバージドシステムについては、インテグレーテッドプラットフォームやインテグレーテッドインフラストラクチャが持つ導入メリットである、「導入容易性」「導入工程の短縮」「システムの安定稼働」「ワンストップサービス」に加えて、「スモールスタート」「柔軟性/拡張性」といったメリットを併せ持っていると指摘。これらの特徴により、相対的に導入規模の小さい企業や事業拠点、競争環境の変化が大きい業種/業態において採用が進むと分析している。
IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ マーケットアナリストの宝出幸久氏は、「今後は、デジタルトランスフォーメーションによるアプリケーションの多様化や、ITリソースの拡張予測が立てにくくなることを背景に、ハイパーコンバージドシステムのメリットである迅速な導入、スモールスタート、拡張性といった点が評価され、国内での普及がさらに進むであろう」と分析している。