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国内コラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場、2015年の市場規模は3860億9400万円~IDC Japan調査

国内コラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場 売上額予測、2014年~2020年(出展:IDC Japan)

 IDC Japan株式会社は8日、国内コラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場の2015年の分析結果と2020年までの予測を発表した。同市場の国内規模については、2015年は前年比5.4%増の3860億9400万円と推計。2015年~2020年の年間平均成長率は2.9%で推移し、2020年には4458億2700万円規模に達すると予測している。

 IDCでは、コラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場を、メールアプリケーション/会議アプリケーションなどを含む「コラボレーティブアプリケーション市場」と、コンテンツ管理ソフトウェア/エンタープライズポータルなどを含む「コンテンツアプリケーション市場」に分類して調査を行っている。

 2015年は、コラボレーティブアプリケーション市場でのクラウド移行、特にファイル同期/共有ソフトウェア市場のクラウド成長が著しかったことが成長要因になったと分析。コンテンツアプリケーション市場では、デジタルマーケティングの進展に伴うコンテンツ管理市場の成長や、コンテンツ分析の需要拡大によるコグニティブシステム/コンテンツアナリティクス/ディスカバリーソフトウェア市場の成長率が拡大したとしている。

 2016年の市場規模は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の進行により市場拡大継続が期待され、前年比成長率3.4%になると予測。また、2016年以降も、東京オリンピック/パラリンピックに向けたDXの進行、企業の働き方改革によるSaaS型コラボレーション/ウェブ会議サービスなどの成長により順調に推移するとしている。市場の成長要因としては、クラウドによる機能提供の拡大、コグニティブシステム(認知システム)の業種ソリューションへの浸透などを見込んでいる。

 IDC Japanソフトウェア&セキュリティ/ITスペンディング グループディレクターの眞鍋敬氏は、「コラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場は、ユーザー企業へのDXの浸透によって重要性を高めている。ITサプライヤーは、コラボレーティブ/コンテンツアプリケーションの連携強化、クラウドを活用したマイクロサービス機能提供、およびコグニティブシステムを連携させた付加価値の拡大を目指すべきである」と分析している。