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2020年の国内クライアント仮想化関連市場は6611億円に、CAGR 8.0%で成長~IDC Japan予測

 IDC Japan株式会社は29日、国内クライアント仮想化関連市場における、2016年~2020年の市場予測を発表した。それによると、2015年の4504億円から2020年には6611億円まで拡大し、2015年~2020年の年間平均成長率(CAGR)は8.0%と予測されている。

 2016年はマイナンバー制度の導入に伴い、セキュリティ対策(情報漏えい対策)として、自治体や金融業を中心にクライアント仮想化の採用が進んでいるとのこと。また、同年から始まっているクライアント仮想化第4世代ではワークスペースが主流で、仮想デスクトップをベースに、モバイル、Web、認証、次世代セキュリティ、コンテナなどを取り込み、Webアプリケーション、モバイルアプリケーションなどさまざまなアプリケーションが共存する形態になるという。

 IDC Japanでは、このワークスペース出現の背景には、ユーザー企業を取り巻くエンドポイント環境の高度化・複雑化・多様化があると分析。オフィスでの定型業務利用を中心に、勘定系・在庫管理・流通管理など用途が拡大したほか、病院や工場、店舗、大学など使用場所が拡大していること、また在宅勤務、サテライトオフィス勤務、モバイルワーク、リモートワークなど働き方が多様化していることなどから、それぞれでの活用が進んでいるとした。

 なお、クライアント仮想化ソフトウェア技術の進歩、ネットワークインフラ基盤の拡大、全業種への普及といった点から、2020年の法人向けクライアント市場におけるクライアント仮想化導入率は、42.3%まで拡大すると予測されている。

国内クライアント仮想化ソリューション市場 売上額予測、2015年~2020年(出典:IDC Japan)