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テックウインド、QNAPのデジタルサイネージソリューションなどを展示

〜デジタルサイネージジャパン2014

 6月11日から13日まで、3日間にわたって幕張メッセにて開催されているイベント「デジタルサイネージジャパン2014」(Interop Tokyo 2014と併催)で、テックウインドが台湾QNAP Systemsの新しいデジタルサイネージソリューション「QNAP iSシリーズ」などを展示している。ハードウェアとともに使用するコンテンツ配信ツールを無償提供し、低コストを実現しているのが特徴だ。

テックウインドのブース

台数にかかわらずソフトは無償

 QNAPのiSシリーズは、店頭や街頭などに設置するモニターとセットで利用する映像出力用のハードウェア。中身はほぼPCと同様の構成だが、機能としてはコンテンツ再生専用機となっている。別のPC上で、フリーソフトとして提供されるコンテンツ制作・管理ツールで作成したデータを、モニターに接続したiSシリーズにリモート配信し、映像出力できる。

 ハードウェアスペックや設置方式、出力できるモニターのタイプなどにより希望小売価格9万8000円から59万8000円(税別)まで、10種類を超えるモデルをラインナップ。今回展示されていた中で最も安価なエントリー向けの「iS-1600」(希望小売価格16万8000円)は、フルHDのデュアルモニターに対応。ハイエンドの「iS-2840」は、4台のフルHDモニターを組み合わせて4K相当の映像を表示できる。モニターの縦置き・横置きも自在にカスタム可能だ。

エントリー向けの「iS-1600」
4台のモニター出力にも対応する「iS-2840」

 通常のデジタルサイネージのシステムでは、配信台数に応じてソフトウェア部分のライセンス費用が発生するケースが多いが、iSシリーズではソフトウェアを無償で使用できるのが最大のメリット。「iSignager」と呼ばれる統合環境上で、コンテンツ制作ツール「iArtist」、配信スケジュール管理ツール「iScheduler」、監視用ツール「iCommander」という3種類の機能を利用できる。

 「iArtist」では、文字、画像、動画、音声、HTMLなど複数の素材を、ドラッグ&ドロップ操作でレイアウトし、タイムラインで再生順を決めるなどして、出力する映像コンテンツを1から作り上げることが可能。レイヤー機能で素材を重ねて表示できるほか、アナログ・デジタル時計のほか、文字と画像を横スクロールさせる表示エリア、リアルタイム性の高いニュース・天気などを表示するRSS受信機能など、よく使われる機能を簡単に追加することも可能になっている。

「iArtist」のコンテンツ編集画面
画面左上に用意される“ツール”をドラッグ&ドロップ操作で配置していける
ビデオ編集ソフトのようにタイムラインとレイヤーで管理できる高度なインターフェイス

 また、食事メニューが並ぶような映像を最小限の手間で作成可能な、飲食店向けのテンプレートなども用意。既存のWebサイトやPowerPoint(バージョン2010以降)の内容をそのまま表示して自動再生する機能もあり、制作会社に依頼して凝ったコンテンツを作るだけでなく、すでに手元にあるデータを流用する形で活用しやすいのもポイントだ。

 「iScheduler」は、作成した配信用データをドラッグ&ドロップでスケジュールに組み込み、指定した日時に再生を開始するよう設定できる。複数のiSシリーズのハードウェアに対し、一括で同じデータを配信することも、個別に異なるデータを配信することも可能だ。

作成したコンテンツデータは「iScheduler」で配信タイミングを設定、リモートのiSシリーズハードウェアに送り込める
クアッドモニターでコンテンツを再生しているところ

 「iCommander」では、管理下にあるiSシリーズのハードウェアの稼働状況をほぼリアルタイムに監視する。正常にコンテンツを再生しているか、あるいはエラーが発生しているか、といった点だけでなく、ハードウェア1台ごとのCPU使用率、内部温度、ストレージ占有率などの細かい情報も表示。店舗の営業時間に合わせた電源のオン・オフもできるよう、リモートから電源管理をスケジューリングすることも可能になっている。

管理配下にあるiSシリーズを一括監視できる

 QNAPはすでに欧州や東南アジア向けにデジタルサイネージ用の製品を出荷しており、特にタイにおける需要が旺盛とのこと。日本では、まず中小企業を中心にエントリー向け製品の展開を進めたいとしており、比較的安価なハードウェアと無料ツール、無償のファームウェアアップデートといった点をアピールし、コストメリットを訴求していく方針。「購入後もハードウェアとソフトウェアの改善をサポートし続け、機能を増やして使いやすくすることで、ファンの獲得を目指したい」としている。

 iSシリーズ各モデルの市場想定価格は、エントリー向けシングルディスプレイ出力の「iS-1500」が9万8000円、「iS-1600」が15万8000円、トリプルディスプレイ対応の「iS-1900」が24万8000円、インテルの提唱するOpen Pluggable仕様の「iS-3620」が29万8000円、4K出力対応の「iS-2820」が54万8000円、「iS-2840」が59万8000円(いずれも税込)となっている。

盗難防止にもなるタブレット向け展示用スタンド

 同ブースでは、より小型のデジタルサイネージデバイス用として、ArmorActive製のタブレットスタンドも合わせて展示していた。主に会社の受付、イベント、ショールームなどでの利用に向いているとしており、スタイリッシュにデザインされた金属や樹脂のカバーでタブレット端末全体を覆う。カバーは鍵、もしくは特殊なネジで固定されるため、盗難防止に効果があるほか、意図しないボタン操作を防ぐこともできる。

壁面に固定するタイプのタブレットスタンド
側面に設けられた鍵や、背面にある特殊なネジでカバーが固定される
カバーを木製にしたカスタマイズ例
画面外のベゼル(カバー)部分にオリジナルのロゴなどをラッピングするカスタマイズもOK

 壁面に固定するタイプと、テーブルに設置するタイプ、背の高いフロアスタンドを用いて床に設置するタイプの主に3種類を用意しており、カバーのデザインについてはカスタマイズも受け付ける。カスタマイズの例として、ベゼル部分をロゴやイラストでラッピングしたものと、木製のカバーにしたものを展示していた。対応機種はiPad、iPad mini、Nexus 7など。中心価格帯は2万円前後としている。

フロアスタンド型
テーブルに設置するタイプのスタンド
同じくテーブル設置型だが、吸盤で固定するタイプもある

フレキシブルなモニタースタンドとiPad充電カートも

 その他、ERGOTRON製のモニタースタンド「Neo-Flex モバイル メディアセンター」(12万4200円)も紹介。大画面モニターに対応し、ブースでは数十kgある58インチのテレビを固定していたものの、腕力の弱い女性でも軽々とモニターの高さと傾きを変えられる動きのスムーズさが印象的だった。高さ、傾きともに無段階で調整可能な点も特徴だ。

大画面モニターの設置に利用できる「Neo-Flex モバイル メディアセンター」
傾きや高さの調整は無段階
背面はこのようになっている
女性の力でも軽々と調整できる

 複数台のiPadを格納する「タブレット管理カート」も展示。最大48台までのiPadを内部に格納し、同時充電が可能となっている(展示していたのは32台まで格納できるタイプ)。iPadは鍵付きの扉の奥に収納されるため、盗難を防止しながら安全に保管できるとしている。

 さらに、カートの天板にはノートPCなどを置けるようにもなっている。1本のUSBケーブルで格納しているiPad全てに同時接続し、PC上のiTunesを介して全てのiPadに一斉にデータを送り込むこともできるとし、管理性の高さをアピールしていた。価格は48台用が48万600円、32台用が36万7200円。

32台までのiPadを格納可能な「タブレット管理カート」
鍵のかかる扉の奥に収納する
管理用のPCの電源を取るための電源口も用意。左側のスペースにはノートPCのACアダプターをきれいに収納しておける

(日沼 諭史)