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AppleがVR参入? ヘッドセットの特許を取得

VRヘッドセットの課題は

 スマートフォンが普及し、次のトレンドを探す業界にとって、VRは注目分野だ。

 だが、VRにも課題は多い。現時点ではVRのアプリはゲームが中心で、それ以外の用途が見えてない。この分野では2月、Oculusの親会社であるFacebookの製品担当トップが「VR向けのアプリを開発中」と語ったことがメディアに取り上げられた。写真の送信やメッセージを書くサービスをVRヘッドセットで行うものと予想されるが、「人の顔(Face)から始まったソーシャルサービスなので、顔の前でサービスを利用するVRとの相性はよいのかも」というシャレも出ている。

 Business Insiderは「まだVRは新しい分野で、Appleならアプリ開発者との密な関係とApp Storeを活用して、VR対応アプリをたくさん構築できるだろう。iPhoneはすでに人気の端末で、コンシューマーに必要なのはVRヘッドセットを購入することだけだ」とエコシステムをつくるAppleの潜在能力を評価する。

 課題はエコシステムだけではない。TechRadarはその不格好さを指摘する。「現在の取り組みのほとんどがソフトウェア中心の体験を構築することにフォーカスしているが、ハードウェアのほとんどが概念実証だ。一言で言うなら、滑稽だ」と述べている。

 「見た目の悪さ」はGoogle Glassの失敗の一因にもよく挙げられる。これはコンシューマー端末では、未解決では許されない問題だ。この点で、「Appleなら…」とメディアが期待していることも、同社のVR参入に関心が集まる理由だろう。

岡田陽子=Infostand