ファーストサーバのレンタルサーバーに障害、ユーザーデータの消失も
ファーストサーバ株式会社は、6月20日から同社提供のレンタルサーバーサービスに障害が発生し、一部のサービスにおいてウェブやメールなどのデータが消失したと発表した。ファーストサーバでは現在復旧作業を進めている。
障害の影響を受けたサービスは、共用レンタルサーバーサービスの「ビズ」「ビズ2」、専用サーバーサービスの「エントリービズ」「エンタープライズ3」、VPSサービスの「EC-CUBEクラウドサーバ マネージドクラウド」。影響を受けた顧客数は約5000。
障害は6月20日午後5時30分ごろに発生し、ウェブやメールなどが利用できない状態であることを確認。6月21日午前3時30分にはメンテナンス作業において用いる特定の管理プログラムにバグがあり、ウェブやメールなどのデータが消失したことが判明したという。
6月21日午前7時には、復旧作業を進めた結果、ストレージサーバーの管理領域内にも損傷が認められたため、早期にサービスを復旧させるため、サーバーを初期状態に戻して可能な範囲での復旧作業を実施した上で、サービスを再開することにしたと説明。並行してデータの復旧も作業を継続していくとした。
6月22日午前11時30分現在では、すべてのサーバーの再設定と顧客への納品が完了し、オプションサービスについてはサーバー証明書、バーチャルドメイン、Urchinサービス、簡易バックアップサービスは再設定が完了。「Cloudmark Authority for ASP」は再設定作業が22日中には完了の予定で、「サイボウズ Office for ASP」については再設定作業中としている。
障害については、バックアップなども含めて損傷があったため、データの復旧を専門会社も交えて作業を進めていると説明。メールのデータについては、一部顧客についてはメールボックス内データを可能な限り復旧した状態で提供しており、さらに復旧できなかったデータの復元を進めていくとしている。また、ウェブなどのデータについても復旧作業を行なっており、作業によるデータの上書きはしないよう、復旧データは別フォルダーに格納するとしている。
ファーストサーバに確認したところ、復旧の見通しなどについては現時点では未定だが、23日ごろまでには復旧のスケジュールや、復旧可能なデータの範囲などについて発表したいという。