NEC、セキュリティ機能搭載QRコードを用いたクラウド型電子チケットサービス~イープラスが採用決定


活用のイメージ

 日本電気株式会社(NEC)は31日、SaaS型電子チケット発行・認証サービス「Qkeysチケット」を発表した。許可された特定の専用リーダーでなければ読み取れない、セキュリティ機能搭載QRコード(SQRC)を用いているため、強固な個人情報保護とQRコードの偽造防止を実現しているという。

 「Qkeysチケット」は、SQRCを用いた電子チケットを発行・認証するサービス。利用者の携帯端末などへの電子チケット配信や、利用時の本人認証、入場実績管理といった一連のシステム機能をクラウドサービスで提供する。

 ユーザーがチケットを購入すると、予約情報・座席情報といったチケットデータをクラウド上のシステムに登録し、SQRCを用いた電子チケットを発行。ユーザーは指定されたURLにアクセスすることにより、電子チケットを携帯端末に表示できる仕組みで、入場時には、携帯端末に表示された電子チケットを入場端末の専用リーダーにかざしてチケットの正当性を判断し、瞬時に入場の可否を判別する。

 導入にあたっては、ユーザー向けに表示する電子チケット画面、入場端末から出力される半券レシートのレイアウトなどを決める必要があるが、「Qkeysチケット」で提供している標準機能を利用すれば、最短2週間で電子チケット入場管理業務が実現できるとのこと。

 また、一般的な電子チケットシステムでは、セキュリティ上の観点から、電子チケット内には予約番号や会員番号などの一部分のみを格納し、それ以外のデータはネットワークを介してサーバーシステムにアクセスしないと取得できない。しかし「Qkeysチケット」ではSQRCの特性を生かし、電子チケット内に入場(認証)に必要な性別・年齢などのデータを格納できるため、サーバーシステムとの接続が不要になり、場所を問わない利用が可能になる点もメリットとした。

 なお「Qkeysチケット」は先行的に、チケット販売大手の株式会社エンタテインメントプラス(イープラス)での採用が決定しており、8月20日から9月19日までの間に開催される「Mr.Children STADIUM TOUR 2011 SENSE -in the field-」で活用されるとのことだ。

 NECでは、興行界に限定せず、さまざまな業界・業種での電子チケット・入場証としてこのソリューションを提案し、今後3年間で100社への導入を目指す。

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(石井 一志)
2011/8/31 15:21