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躍進するKubernetes “クラウド界のユニコーン”の課題
2019年12月2日 11:34
コンテナ管理技術「Kubernetes」の勢いが止まらない。GoogleがCloud Native Computing Foundation(CNCF)に、Kubernetesを寄贈して5年がたつ。先ごろ開かれた技術イベント「KubeCon + CloudNativeCon」には昨年の2倍の1万2000人が参加。コンテナ技術利用環境の半数近くが既にKubernetesで動作しているという調査もある。こうした熱狂的な支持の一方で、課題も浮上している。
“クラウド界のユニコーン”
Kubernetesをテーマに、11月後半に米サンディエゴで開催された「KubeCon + CloudNativeCon」には1万2000人が参加。「オープンソースプロジェクトの年次カンファレンスとしては、おそらく最大規模」とも言われている。
コンテナはサーバー仮想化と比べ、シンプルさや効率の良さなどから人気を獲得したが、管理なしにはメリットを最大限に享受できない。そこでコンテナ化したアプリケーションの実装や管理を自動化するKubernetesのような技術が採用されるようになった。
クラウドモニタリングツールを提供するDatadogの11月の調査では、同社の数千社の顧客が運用する15億以上のコンテナの45%がKubernetesをコンテナ管理に使っていたという。過去1年間で10ポイント、2年で20ポイントの増加だった。
Red Hatの「OpenShift」など、業界の多くがKubernetesを支持し、同じオープンソースの競合技術と位置付けられることもあったCloud Foundryさえ、「Project Eirini」としてKubernetesをサポートした技術を用意するようになった。
オープンソースウォッチャーのSteven J. Vaughan-Nichols氏は、Docker社が提供する「Docker Swarm」や、Apache Mesos向けのコンテナ管理技術「Marathon」(D2iQ)などは、「人気に火がついていない」とZDNetへの寄稿で述べている。そればかりか、DockerとD2iQも、Kubernetesの提供を開始している。
KubeConをレポートしたSDX Centralは、Kubernetesが「これまでにない」オープンソースプロジェクトと評価。「正しいタイミングで、正しい場所に、正しい人たちから生まれたプラットフォーム」「クラウドの世界における“ユニコーン”になる独自の方法を示した」と賛辞を贈る。
絶大な人気と支持を集め、活況のKubernetesだが、課題も指摘されている。