特別企画

ネットワーク10G化の敷居を下げる! コスト削減と運用管理性の向上を実現する“ホワイトボックススイッチ”

10GbEスイッチの導入障壁となる導入コストの問題

ネットワールド マーケティング統括部 マーケティング2部 ネットワーク課 主任の君塚泰幸氏

 仮想化技術を利用して物理サーバーの集約を図る「サーバー仮想化」は、もはや珍しいものではなく、規模の大小を問わず、多くの企業で導入されている。しかし、サーバーを集約した結果、新しい課題も生まれている。

 「サーバーを仮想化して統合すると、仮想サーバーを複数搭載することになりますので、当然、物理サーバー1台あたりのストレージとの通信量は増大します。すると、どうしてもサーバーとストレージを結ぶネットワークの帯域が不足してきます。最近では、当社の案件でも、サーバーとストレージ間のネットワークを10Gigabit Ethernet(GbE)にしたいというお客さまが非常に増えています」と話すのは、ネットワールド マーケティング統括部 マーケティング2部 ネットワーク課 主任の君塚泰幸氏だ。サーバー仮想化により、従来のネットワークでは負荷の増大に耐えられず、高速な10GbEに更新したいというニーズが高まっているという。

 いかに高速なサーバーやストレージを利用していても、その経路であるネットワークがボトルネックになっては、その性能をフルに発揮することはできない。

 そこで、サーバー・ストレージ間の集約スイッチを10GBASE-T対応に置き換えることを検討するわけであるが、問題はコストだ。一般的な10GBASE-T対応のスイッチ(48ポートスイッチ、1RU)の価格は250万円から350万円。冗長化を考慮して2台導入ということになれば、導入コストはさらに大きくなる。

低価格なホワイトボックススイッチがコスト問題を解決

 そうした10GBASE-T対応スイッチの導入コストの問題を劇的に解決するのが、「ホワイトボックススイッチ」だ。

 ネットワールド SI技術本部 インフラソリューション技術部 ネットワークソリューション課 課長の今井徹氏は、「ホワイトボックススイッチとは、汎用の部品を使用しているスイッチのことです。ネットワークベンダーが設計・開発したスイッチチップやハードウェアではなく、チップベンダーが設計・開発した汎用スイッチチップにOEMベンダーが設計・製造したハードウェアを組み合わせたものです。ネットワークOSもスイッチベンダー開発のものでなく、汎用的なOSからユーザーが選択できることができます」と、ホワイトボックススイッチの特徴を話す。

ホワイトボックススイッチ登場の背景(提供:ネットワールド)

 汎用部品を使用したホワイトボックススイッチの最大のメリットは「低価格」だ。ネットワールドが提供しているQuanta Computer(以下、Quanta社)製のホワイトボックススイッチの参考価格は144万9000円(T3040-LY3、10GBASE-T対応、Quanta OS搭載、48ポート)。実に、一般的な10GBASE-Tスイッチの1/2から1/3という低価格を実現している。

Quanta社製のホワイトボックススイッチ「Quanta Mesh T3040-LY3」

 もちろん、低価格でも性能が著しく劣っては意味がないが、用途に合わせて製品を選択することで、十分に安定した性能を安価で利用するというメリットを享受することができる。

 「高価で高機能な“いかなる形にも対応できます”というスイッチとはもちろん違います。当社では、Quanta OSを搭載したホワイトボックススイッチを、主に、サーバー・ストレージ間の足回りとしてご提案しています。当社の検証では、基本的なVLANやLAG(リンクアグリケーション)といった機能や、ストレージの領域で求められる冗長性と帯域の確保という部分は、全く問題なく、十分に安定してご利用いただけることを確認しています」と君塚氏は話す。

 ここで、Quanta社について紹介しておこう。同社は、台湾に本社を置き、さまざまなメーカーへ製品をODM、OEM提供しているグローバルベンダーだ。同社の提供するスイッチ製品は、汎用ASICチップセットを採用して、高性能、低遅延、低消費電力を実現し、ODM/OEM製品および直販製品として世界的に著名な大手クラウドサービス事業者にも導入されている。2014年12月には、販売子会社であるQuanta Cloud Technologyの日本法人が設立され、国内での販売、顧客サービスも一層強化されている。

 ネットワールドは2014年7月にQuanta社と、同社のデータセンター向けのサーバー、ネットワークスイッチ、ストレージ、ラックなど全製品を取り扱うことができるディストリビューター契約を締結し、その第1弾として、ホワイトボックススイッチの販売を開始している。

 「Quanta OSを搭載したホワイトボックススイッチは、すでに多くの販売実績があります。サーバー・ストレージ間に設置するという用途で数台からの導入がある一方、低価格にメリットを感じていただいて、レイヤ2(L2)スイッチの置き換えに数十台単位での導入というお客さまもいらっしゃいます」と今井氏は実績を語る。

Linuxの作法でスイッチの運用自動化、一元化を実現

 ホワイトボックススイッチの特徴は低価格ということだけではない。スイッチに搭載するネットワークOSを自由に選択できる点も大きなメリットに繋がるものだ。

 「クラウドサービス事業者のように、運用するサーバー台数が多い企業では、構成管理ツールなどを利用して、サーバーの管理、設定を自動的に行うという運用をしています。ところが、ネットワーク機器は違います。特にスイッチに関しては、複数台のスイッチを1台1台設定しなくてはなりませんし、スイッチごとにベンダー特有のコマンドを覚える必要もあります」と、君塚氏はスイッチの運用に関する課題を語る。

 つまり、サーバーではできている運用の自動化、一元化が、スイッチではできていないことが、特に大規模なネットワークを運用している企業にとっての課題となっているのだ。

 “ネットワークもサーバーと同様に運用を自動化、一元的に管理したい”という企業の悩みに応えることもできるのが、Quanta社のホワイトボックススイッチだ。

 Quanta社のホワイトボックススイッチは、ネットワークOSを搭載していない形、つまり、ベアメタルスイッチという形でも提供されている。ネットワークOSを用途やニーズに応じて選択することができる。ネットワーク運用の自動化や一元化を求める企業に、ネットワールドがお勧めするネットワークOSが「Cumulus Linux」だ。Quanta社のホワイトボックススイッチにCumulus Linuxを搭載することで、運用管理面でさまざまなメリットを享受することができる。

 Cumulus Linuxは、米Cumulus Networksが提供するネットワークOS。その名の通り、Linux OSをベースに開発されたネットワークOSだ。Linux OS同様にシェル(bash)やエディタ(vim)なども備えており、設定ファイルもLinux OSと同じ。つまり、従来のようにネットワーク機器ベンダー特有のコマンドを覚えてスイッチを設定する必要はなく、Linux OSの作法でスイッチも管理、運用することができる。

 加えて、Cumulus Linuxは、PuppetやChef、Ansibleなどといった構成管理ツールと連携し、サーバーとネットワークの一元管理や運用自動化を実現することもできる。

Cumulus Linuxをホワイトボックススイッチに搭載するメリット

 「Cumulus Linuxを搭載したホワイトボックススイッチなら、サーバーと同様に、構成管理ツールで、標準的な構成をスケーリングさせていくことができます。こうした作業を自動化することで、ひいては運用面でのコスト削減にもつながります」と今井氏はメリットを語る。

 ネットワールドは2014年12月、Cumulus Networksとディストリビューター契約を締結しており、Quanta社のホワイトボックススイッチにCumulus Linuxを搭載したモデルを提供するとともに、Quantaスイッチの自営保守サポートを提供している。今後、QuantaスイッチとCumulus Linux両方の自営保守サポートを提供する予定だ。

 「提供開始直後から、すでに企業や大学、研究所などからも引き合いが来ています。Cumulus Linux+Quanta社のホワイトボックススイッチは、管理・運用しているネットワークが大規模なほど効果の高い組み合わせですので、クラウドサービス事業者や大規模なWebサービス提供事業者などにもお勧めです」と君塚氏は話す。

相談から構築までネットワールドが手厚く支援

ネットワールド SI技術本部 インフラソリューション技術部 ネットワークソリューション課 課長の今井徹氏

 低価格が魅力なQuanta社のホワイトボックススイッチ。さらに、Cumulus Linuxと組み合わせれば、運用の自動化、一元化を実現し、運用コストの大幅な削減にもつながる。

 ネットワールドでは、Quanta社製品に関して、日本語対応のコールセンターによるヘルプデスクをはじめ、24時間365日駆け付けでの交換といった、手厚いサポートサービスを提供している。もちろん、製品を導入する前の相談から、構築時の設定代行なども対応することが可能となっており、興味のある企業は気軽に相談してみるのがいいだろう。

 今後の展望について今井氏は、「Cumulus Linuxについては、どうやって活用することがお客さまのメリットに結びつくのかを、さらに考えていきます。検証を進めるためのデモンストレーション環境や、テスト用環境のパッケージなども検討中でして、近日中にリリースできる予定です。ご興味ある方はまずぜひお声掛けいただき、お話しさせていただきたいと思います」と語った。

 現在、ネットワールドでは「くらべてQuanta! 年度末特価キャンペーン」を、2015年3月31日までの期間限定で実施している。Quanta社製のホワイトボックススイッチが約30%オフというキャンペーンで、一例では、Quanta OS搭載の10GBASE-Tスイッチが、参考価格144万9000円のところ、98万6000円で導入できる。サーバー・ストレージ間のネットワークを10Gにしたいという企業は、この機に検討してみてはいかがだろうか。

ネットワールドの取り扱う、主なQuanta社製ホワイトボックススイッチラインアップ

(木村 慎治)