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米IBM、テクノロジー・サービスに特化したイノベーション・ラボを設立

2011年7月29日

IBMがテクノロジー・サービスに特化したイノベーション・ラボを設立
お客様が新しいビジネス機会を生かせるよう支援をするサービス・イノベーション・ラボ

[米国ニューヨーク州アーモンク 2011年7月28日 (現地時間) 発]

IBM (本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE : IBM)は本日(現地時間)、サービス・イノベーション・ラボ(SIL)の設立を発表しました。SILはグローバルな研究所で、設立当初は世界中の拠点から厳選されたおよそ200名のテクノロジーの専門家で構成される予定です。当研究所は、IBMのテクノロジー・サービスとグローバル・サービス・デリバリーの両面において、リアルタイム・アナリティクスとソフトウェア・オートメーションの拡大促進に寄与していきます。

当研究所の設立は、IBMが過去10年間取り組んできたサービス・リサーチの取り組みを大幅に拡大するものです。世界各国のIBMからサービス、リサーチ、ソフトウェア開発者や業界の専門家が参画し、最初のテーマとして、クラウド・コンピューティングやアナリティクス、モビリティー向けのサービス・ソフトウェア・アプリケーションの開発に取り組みます。IBMは、毎年60億ドル以上を研究開発に投資しており、世界中に抱えている3,000名の研究員のおよそ3分の1は、サービスおよびアナリティクスに関する研究に取り組んでいます。

SILに加わるIBMの研究員、開発者およびその他の技術の専門家は、コンピューター・サイエンス、ソフトウェア、セキュリティー&コンプライアンス、システム管理、数理科学およびビジネスの最適化、データマイニング、ストレージ、コンピューター・システム、ユーザー・インタラクション、認知科学など幅広い分野における経験豊富な人材ばかりです。これらの人材は、世界中の多くのお客様に対してソリューションをより容易に、より速く展開することを実現するために、知的財産をソフトウェア化するという主要な使命を担っています。

SILは、米国ニューヨーク州、カリフォルニア州、中国、イスラエル、インド、日本、スイス、ブラジルなどにあるIBMの基礎研究所とは独立した運営を行う予定です。

当初SILで行われるプロジェクトは、以下の通りです:

・クラウド・コンピューティング:従来のコンピューティング環境をクラウド・ベースのモデルに移行するための新しいクラウド・サービスや手法を開発していきます。例えば、ITの専門家が効率的にデータセンター内部の情報を収集したり、リソースの割り当てや生産性の向上を図ったりするために利用する、ダッシュボードと呼ばれる機能の開発などに取り組みます。

・高度なアナリティクス:アナリティクス・サービスをビジネス・プロセスと密接に連携させる新しい方法を模索し、より短期間にお客様に導入していただける新しいタイプのサービスやアプリケーションを開発していきます。一例として、IBMのTax Collections Optimizerと呼ばれる特許取得済みのアナリティクス・テクノロジーを活用して政府機関が納税滞納者から最も効果的かつ効率的に税金を徴収する方法を特定するためのアプリケーションが挙げられます。

・サービス・デリバリー・オートメーション:データマイニングやリアルタイム・アナリティクスを活用して、予測的かつ予防的なIT管理を実現することで、データセンター業務を飛躍的に効率化するための新しいデリバリー・ケーパビリティーを開発していきます。例えば、データセンターへの電力供給の途絶をより正確に予測するためのプロジェクトを通じて、データセンターの監視や保守の効率化を図り、品質とコスト削減を実現することができるようになります。

・エンタープライズ・モビリティーおよびスマーター・プラネット:SILは、お客様のモバイル・テクノロジーの活用を支援することを目的に、どのデバイスが使用されるかに関わらず、エンタープライズ・アプリケーションやインフラストラクチャーにアクセスする新しい方法を開発していきます。例えば、モバイル端末とお客様データベース・システムや経費報告アプリケーションとの連携などを実現する方法を模索していきます。

SILは、より高価値のサービスを提供するという目標のもと、IBMが過去10年間に渡って行なってきたリサーチ・イノベーションやソフトウェアへの投資の一環として設立されます。IBMリサーチの研究員たちは、1,000件以上のITビジネス・プロセスやコンサルティング・サービスの提供に携わってきました。

過去5年間でIBMが獲得したサービス関連やソフトウェア関連の特許は15,000件以上に上ります。特許取得済みの画期的なサービス・アプリケーションの数々を、スマートな医療からスマートな水管理やビル管理、スマートな犯罪予防まで、幅広い分野において世界中のお客様に素早く提供します。世界のあらゆるものが機能化し、相互接続し、その連携によって生じたデータを分析して得た知見を活用して、さらに効率的で対応力を持つ仕組みを作ることが、ビジネスや社会、ひいては地球に進化をもたらすことができる、というSmarter Planetのビジョンの実現に貢献しています。

IBMのサービス担当シニア・バイス・プレジデント兼グループ・エクゼクティブのマイク・ダニエルズ(Mike Daniels)のコメントは次の通りです。
「私たちは、お客様の問題解決や新たな可能性の開拓をテクノロジーの提供を通じて支援することを第一に考えています。サービス・イノベーション・ラボの設立によって、他社との差別化を図ることができると考えています。私たちは、科学やエンジニアリングの分野においてIBMの研究開発の素晴らしい成果を届けることで、お客様のイノベーションを支えています。」

IBMサービス・イノベーション・ラボのバイス・プレジデント兼所長のマームード・ナーシネ(Mahmoud Naghshineh)のコメントは次の通りです。
「サービス・イノベーション・ラボは、サービス・サイエンスやアナリティクス、クラウド・コンピューティングにおける最新技術を活用して、世界中のお客様にとって価値あるイノベーションを提供するための研究環境を醸成しています。私たちはサービス組織が抱えている問題を人、業務、情報およびテクノロジーの観点から把握し、ビジネス成長やコスト削減、新たなイノベーションを実現する機会を提供することを目指しています。」

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2011/7/29 14:32