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A10、集約型セキュリティソリューション「Thunder CFWシリーズ」を国内提供

 A10ネットワークス株式会社(以下、A10)は28日、アプリケーションサービスゲートウェイ「Thunderシリーズ」の新しい製品ラインとして、統合セキュリティプラットフォーム「Thunder CFW(Convergent Firewall)」を日本で提供開始すると発表した。全8種類のアプライアンスがラインアップされる。

 Thunder CFWは、セキュリティとアプリケーションネットワーキングに必要な機能を単一アプライアンスに集約した製品。A10独自の「ACOS(Advanced Core Operating System) Harmonyプラットフォーム」上で構成され、大企業やモバイル通信事業者、データセンター向けに提供される。

 具体的には、1)大企業向け「セキュアWebゲートウェイ」、2)モバイル通信事業者向け「Gi/SGiファイアウォール」、3)データセンター向け「データセンターファイアウォール(DC FW)」、4)サイト間IPsec VPNの各機能を搭載している。

 このうち1)は、明示型プロキシ(Explicit Proxy)、URLフィルタリング、SSL通信可視化機能(SSLインサイト)が統合されたもの。URLクラシフィケーション機能により、130億件以上のURLを83のカテゴリに分類し、悪意のあるWebサイトへのアクセスを監視、ブロックできる。さらに、SSLトラフィックの可視化機能により、シングルパスでのSSL復号処理と可視化を複数のセキュリティデバイスに対して実行し、SSL通信を含むトラフィック全体の検査・攻撃防御を可能にするとした。

 2)は、DDoS防御機能とIPv4枯渇対策/IPv6移行機能(CGN)が統合された機能。1台で最大220Gbpsのスループットを実現できるという。

 3)では、DDoS防御機能とアプリケーション配信(ADC)機能が統合されており、レイヤ4のステートフルファイアウォール、およびレイヤ7のアプリケーションレベルゲートウェイ(ALG)を提供する。これにより、ネットワークやWebアプリケーション上の脅威やマルチベクトル型DDoS攻撃からデータセンターアプリケーションを保護できるとのこと。

 4)では、IPsec VPNによってサイト間のアプリケーショントラフィックを保護できるので、インターネットなどを利用して、グローバル企業が使用してアプリケーショントラフィックをセキュアに転送できるとしている。

 ラインアップは、利用形態にあわせ、セキュリティポリシーの適用を高速化する「SPEハードウェア搭載モデル」を含む計8種のモデルが用意される。フラッグシップモデルである「Thunder 7440(S) CFW」では、1Uサイズで220Gbpsスループット、同時接続数2億5600万、毎秒650万接続(CPS)を提供可能なDC FW機能をはじめ、さまざまな機能を利用可能だ。

 なお、集中管理システム「aGalaxy」での管理には、6月までに対応する予定。

Thunder 7440(S) CFW

石井 一志