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MapRとSAS、ビッグデータ・アナリティクスソリューションを国内でも展開へ

CTCと日本ヒューレット・パッカードが検証環境などのサービスを提供

 マップアール・テクノロジーズ株式会社(以下、MapR)とSAS Institute Japan株式会社(以下、SAS)は6日、国内での協業を開始し、Hadoop上でのビッグデータ・アナリティクスを共同で提案すると発表した。グローバルでは両社の米本社が協業を開始しており、今回の協業によって、その領域を国内にも拡大する。

 具体的には、ビッグデータ・アナリティクスに対応した、SASの「SAS LASR Analytic Server」「SAS Visual Analytics」「SAS High Performance Analytics Server」「SAS Data Loader for Hadoop」といった製品群が、MapR上で利用可能になる。

 これらのSASの機械学習やビジュアライゼーションといった製品を、コスト効果に優れるMapRのHadoopプラットフォーム上で活用することにより、企業が抱える業務課題の解決や、ビジネス機会の最大化が実現するとのこと。また、MapRをSoftware-Defined Storage(SDS:ソフトウェア定義型ストレージ)として利用できるため、SANやNASといった専用ストレージに依存することなく、ビッグデータ用のストレージ基盤をコスト効率良く拡張していける点もメリットとしている。

 なお、この統合ソリューションは、両社共通のパートナーである伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)、日本ヒューレット・パッカード株式会社からも購入やシステムインテグレーションといったサービスの提供を受けられる。

 CTCではすでに、総合検証センター(TSC)内に設置されている「Big Data Processing Lab(BPL)」で検証を済ませているとのこと。同社によれば、MapRディストリビューションを利用すると、例えばApache Hadoopと比較して30%~40%のデータロードの高速化が図れたほか、パフォーマンスや動作がスパイクすることなく安定稼働することが確認できているという。また、同ラボに常設のデモ/PoC環境を設置されているので、ビッグデータやアナリティクスの導入を検討している企業は、このラボでアウトプットの確認やパフォーマンスのベンチマークなどを行って、システム導入時に懸念となる点を確認、払しょくできるとしている。

 一方、日本ヒューレット・パッカードでは、「HP Executive Briefing Center(EBC) Japan」において、IoTデータの可視化・分析など、両社の共同ソリューションの稼働環境を体感できるとした。

石井 一志