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NTT Com、専用線の帯域・経路を即時変更できる「Arcstar Universal One イーサネット専用線 フレキシブルイーサ」

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は30日、完全帯域保証型のイーサネット専用線サービス「Arcstar Universal One イーサネット専用線」において、SDN技術の活用により、顧客側で簡単に帯域変更や経路変更が行える「Arcstar Universal One イーサネット専用線 フレキシブルイーサ」の提供を開始すると発表した。NTT Comによると、国内の専用線としては初めてのサービスとなる。

 従来、ネットワーク帯域の増速や減速を行う際には、顧客がNTT Comなどの通信事業者へ申し込みを行い、それを受けた通信事業者が帯域変更工事を実施していた。NTT Comの場合、約30営業日程度が必要となる。

 今回の新サービスを利用することで、NTT Comの顧客向けポータルサイト「ビジネスポータル」またはAPIから、顧客が直接ネットワークの変更を実施することができ、帯域変更の場合で約10分、経路変更の場合で約15分で変更が可能となる。

 帯域の変更は、契約帯域100M~1Gまでは100M単位、契約帯域1G~10Gまでは1G単位で変更が可能。利用料金は、増速した帯域に応じた日割合算となる。データセンター間でバックアップやマイグレーション時だけ増速したい場合や、ECサイトにおいてセールの時期だけ突発的に大容量の通信が発生することが見込まれる場合などにメリットが発揮できるとしている。

帯域変更機能のイメージ

 経路については、全国主要都市の間を最大3ルートで結んでおり、顧客自身でルートを選択して変更することが可能。たとえば主回線に障害があった場合、副回線への切り替えを顧客自身で行うことができ、シングル構成の回線を利用している場合でも、障害のあった回線の復旧を待つことなく、迅速に通信を回復できるメリットがあるとしている。

経路変更機能のイメージ。ルートは一例

 サービスの機能は、「NTTコミュニケーションズ APIゲートウェイ」を通して利用することができる。これにより、顧客のシステムと自動的に連携することができるため、帯域変更・経路変更の効率的な実施が可能になる。

 提供価格は、初期費用が無料、月額費用が利用帯域に応じた定額料金と増速した帯域に応じた日額料金の合算。申し込み受付開始日は、帯域変更機能が9月30日、経路変更機能が12月25日予定。

三柳 英樹