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日立システムズ、ソフトウェア型CTIシステムのSaaS版

 株式会社日立システムズは28日、ソフトウェア型CTIシステム「Finnova ユニファイドコミュニケーション対応CTIサービス」のクラウドサービス版を販売開始すると発表した。PBXや電話機などの専用ハードウェア・設備が不要で、IPネットワークとPCがあればすぐに業務が開始できるという。

 「Finnova ユニファイドコミュニケーション対応CTIサービス」は、米ExigenEbitのソフトウェア「CSIM」を利用したソフトウェア型のCTIシステム。従来、同製品はオンプレミス構築型で提供されていたが、今回は日立システムズのデータセンターからSaaS形態で提供する、クラウドサービス版をラインアップした。

 ベースとなるCSIMは、IVR(音声応答機能)、ACD(コールルーティング)、通話録音、レポーティングなどの機能をすべて標準で搭載。導入にあたっては、オペレーター端末側には専用アプリケーションのインストールが不要で、PCとWebブラウザ、ヘッドセットさえあればすぐに利用可能で、業務量の増加に応じて、迅速に規模を拡張することもできる。またCSIMは、1000席を超える大規模コンタクトセンターでも安定稼働している実績を持ち、日立システムズのコンタクトセンターでも安定稼働しているとのこと。

 さらにクラウドサービス版では、新しい雇用形態にも対応したクラウドソーシングを意識しており、インターネットが接続できる場所であれば、どこでも問い合わせ対応が可能なため、災害対策や在宅勤務、外部の通訳者や海外駐在しているスタッフの活用などにも利用可能とした。

 なお日立システムズでは、企業の顧客に対するユーザーエクスペリエンスを高めるソリューションやサービスに力を入れており、順次、関連サービスを拡大していく予定。すでに、AOSモバイルのSMS(ショートメッセージサービス)ソリューション「AOSSMS」との連携機能の提供をはじめ、機能拡張を行っており、今後はWebチャット、CRM機能、SNS連携など、さらなる顧客接点機能の強化を図る考えだ。

 同社は、これらの取り組みにより、2018年度末までに累計30億円の販売を目指している。

石井 一志