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国内のクラウド関連ITサービス市場、2019年には2014年比で3倍以上に成長~IDC予測

 IDC Japan株式会社は14日、国内クラウドサービス関連ITサービスの市場予測を発表した。それによると2014年の同市場規模は3831億円。今後も高い成長を継続し、2019年の市場規模は、2014年比で3.1倍の1兆1879億円になると同社では予測している。

 「クラウドサービス関連ITサービス市場」は、

1)SI/コンサルティングや運用サービスなど、クラウドサービスの導入/運用をベンダーの知識/知見に基づき人的能力を提供し支援する「クラウドサービス向けITサービス」2)Infrastructure as a Service(IaaS)やホスティング型プライベートクラウドなどを含む「クラウドホスティング」

の2つを合算したもの。すべてITサービス市場に含まれ、同市場と同様に、ハードウェア/ソフトウェア/通信サービスは、クラウドサービス関連ITサービス市場から除外されている。

 国内のITサービス市場全体では、企業業績の回復や、金融や政府/公共分野における大型投資案件などを背景に、足元では堅調に推移しているが、成長率は中長期的には低下傾向にあるという。

 その一方、クラウドサービス関連ITサービス市場は、すでに3000億円を超える規模に達しているにも関わらず、引き続き非常に高い成長率で拡大することが見込まれているとのこと。IDC Japanでは、クラウドサービス自体の普及、ホスティング型プライベートクラウドの利用拡大、ハイブリッドクラウドの本格化、といった要因がこれを支えていると分析している。

 さらに同社は、ビッグデータを含むビジネスアナリティクスやモビリティ、ソーシャルビジネスといった、クラウド以外の「第3のプラットフォーム」の3分野向けに、導入/運用を支援するITサービス市場についても調査を実施。その結果、いずれも国内ITサービス市場全体と比較して、高い成長率で拡大するとの予測を示している。

 ただし、第2のプラットフォーム向けの“伝統的な”ITサービスは、2015年以降、縮小を加速していくとの見方を示した。

国内ITサービス市場 クラウド関連/クラウド関連以外の支出額予測、2014年~2019年(出典:IDC Japan)

石井 一志