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神戸大で約2万5000人が利用するストレージ容量が不足気味に、NetAppで拡張

 ネットアップ株式会社は9日、神戸大学が約2万5000人の学生・教職員が利用する学内ファイルサーバーに、ストレージ仮想化コントローラー「NetApp Vシリーズ」を採用したと発表した。神戸大学はユーザーごとのディスクスペース(ユーザーホーム領域)不足に対応。マルチプロトコル対応や重複排除機能などを通じて、柔軟性と効率性に優れたストレージ環境を構築したという。

 神戸大学では、人文・人間科学系、社会科学系、自然科学系、生命・医学系に関連する11学部と14大学院研究科を運営している。ICTにも積極的で、学内情報ネットワーク、教育研究用計算機、事務情報システムなど、さまざまな情報基盤の整備に取り組む。

 その中核となるのが、第2世代の教育研究用計算機システム「KAISER2010」(Kobe Academic Information System for Education and Research)。教育用端末、個人Webページ・Webメール、学内無線LAN、VPN、高速計算機をはじめとする40種類以上のサービスをトータルに提供している。

 課題は、あらゆるサーバーが共通で利用する統合ストレージにおいて、学生・教職員約2万5000人に提供するユーザーごとのディスクスペース(ユーザーホーム領域)が容量不足となっていたこと。

 課題を解消すべくストレージの選定を開始し、十分な容量を確保するとともに、既存のFCベースのストレージ環境との相互運用性やマルチプロトコル対応、重複排除、データ移行を安全に行える体制などを重視した結果、NetApp Vシリーズの導入を決めた。

 これにより、従来のシステム構成を変えることなく、ユーザーホーム領域の容量をシームレスに拡張した。アクティブ・アクティブ構成の「NetApp V3220」を導入し、コントローラーには大容量のディスクシェルフ(2TB SATA HDD×24本)を直結。配下のディスクシェルフから複数のボリュームが確保され、フロントエンドのファイルサーバー上で分散ファイルシステムを構成する追加のボリュームとして割り当てられている。重複排除により約30%の重複排除率も達成。2014年2月に正式稼働を果たし、安定的に稼働しているという。

川島 弘之