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離島山岳部に無線伝送網、島根・知夫村が防災カメラなど整備
NECの超小型マイクロ波通信システム採用
(2015/5/26 08:00)
島根県知夫村が、情報通信環境整備の一環で設置された防災カメラの無線伝送網として、NECの超小型マイクロ波通信システム「iPASOLINK SX」を導入した。NECが25日、発表した。
知夫村は、島根県隠岐諸島の最南端、知夫里島にある一島一村の小さな村(総人口約600人)。同村では、地域間の情報格差の是正や住民への安心・安全さを目的に、光ファイバー網を整備し、「知夫村ひかりネット」を提供している。
知夫村ひかりネットは、音声・文字・画像により災害等による緊急情報や行政情報を提供する「情報告知放送サービス」、告知端末を利用する「村内無料テレビ電話サービス」、村内全域で安定した地上デジタルテレビ・衛星放送(BS/CS)を視聴できる「テレビサービス」、国内の一般加入電話にかける場合、どこにかけても一律の通話料で利用できる「ひかり電話サービス」、最大200Mbpsの「超高速インターネット接続サービス」を提供するものだ。
そのネットワーク構築において、「iPASOLINK SX」を活用しており、今回新たに防災カメラの無線伝送網としても採用した。これにより、リアルタイムに村の状況が把握可能となり、住民に安心・安全な生活を提供するという。
「iPASOLINK SX」の特徴は、防水・防塵性能などい耐環境性により、天候に左右されることなく高精細画像データの高速伝送が可能な点。無線ライセンスの取得が不要な60Ghz帯を採用するため、ライセンス申請・取得に関する作業やコストも不要という。これらにより、光ファイバーの設置が困難な山岳部でも短い工期で無線ネットワークを設置できるとしている。