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日本オラクルの電力網管理システム、スマートグリッド環境の包括的管理に対応

 日本オラクル株式会社は20日、電力網管理システムの新版「Oracle Utilities Network Management System Version 1.12.0.2」を発表した。この新版では、再生可能エネルギーが管理対象になり、スマートグリッドの包括的管理が可能になったという。

 「Oracle Utilities Network Management System」は、電力会社などが利用し、管轄地域への電力供給が安定的に実施されているかを監視するアプリケーション。停電が発生した場合は、回避策としての供給経路を即座にシミュレーションして実行するほか、停電個所が復旧した際には再度もとの経路に戻すといった、電力網の監視・管理を行うことができる。

 従来の「Oracle Utilities Network Management System」では、送電網の監視および制御を行うSCADA(Supervisory Control And Data Acquisition:監視制御システム)と呼ばれる仕組みを活用し、電力を各家庭、企業や工場などの電力需要者に供給するプロセスの監視と管理を行うための機能を提供してきた。今回はさらに、スマートグリッド上に接続された太陽光発電機、風力発電機や蓄電池なども管理可能になり、これらの機器から得られた再生可能エネルギーの電力を監視・管理できるようになっている。こうしてスマートグリッド上のデータを柔軟に管理することにより、電力供給における信頼性の向上とコスト削減が可能になるとのことだ。

石井 一志