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愛媛銀行、SDNによるネットワーク基盤を導入~NECが構築

 日本電気株式会社(以下、NEC)は8日、SDNを活用し、株式会社愛媛銀行のネットワーク基盤を構築したと発表した。NECによれば、金融業界におけるSDN(Software Defined Networking)を活用したネットワーク基盤の導入は、今回が初めてとのこと。

 愛媛銀行では従来は、勘定系や情報系など、システムごとに専用のネットワーク機器を導入・運用していたため、新たなシステム導入や設定変更に時間を要していたほか、設定変更作業が複雑なことから、ネットワーク構成のシンプル化と安全性向上が課題となっていたという。

 そこで今回は、システム単位で準備されていた複数のネットワーク機器を統合し、顧客ニーズに応じたサービスを柔軟・迅速に提供するためのインフラとして、SDNによる仮想ネットワークを構築した。また新たなネットワークでは、ネットワーク構成や通信状態の可視化も実現したため、ネットワークの一元的な管理・制御と全体把握が可能になり、万一のトラブル発生時でも、迅速な障害対応を行えるとしている。

 こうしたメリットにより、愛媛銀行では、従来の複雑な設定変更作業やネットワーク運用に費やしていた時間が、約30%低減されることを見込んでいる。また、顧客ニーズに応じた新サービスの提供や、店舗ごとの戦略的なシステム変更などにも迅速に対応できるようになるとのことだ。

石井 一志