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弘前大学、約1万人が利用する統合ID・無線LAN環境を構築
(2015/4/3 12:18)
ネットワンシステムズ株式会社(以下、ネットワン)は3日、弘前大学の共通仮想基盤と学内全域の無線LAN環境を構築したと発表した。学生・教職員約1万人が利用する。4月から稼働している。
「最新のICT技術を有効に活用する」という方針を掲げる弘前大学。2011年2月に導入した仮想基盤(参考記事)が更新時期を迎えていた。更新にあたって「教育と研究を促進する最先端システムの実現」「利便性向上を目的とした無線LANエリアの拡大とID管理・システム連携基盤」「東日本大震災を受けての災害時の情報発信およびコミュニケーションの継続」の3点をめざし、学内全域の無線LANとID管理・連携認証の構築と、災害時も利用できる外部クラウドサービスの活用を決めた。
新基盤では、基盤上に統合ID管理とシステム認証連携の機能を持たせ、学生・教職員が単一のIDで学内の各種システムと外部クラウドサービスを利用できるようにした。この統合ID管理では、一人一人個別の管理に加え、学・卒業シーズンには更新用データから一括反映する仕組みも整備している。
基盤の構成要素としては、VMware・Cisco・EMCの製品を組み合わせた事前検証済みの仮想基盤パッケージソリューション「EMC VSPEX」を提案。各社の製品を連携させて仮想基盤全体を一元管理することで、運用管理負荷も大きく低減したという。
障害発生時には物理環境と仮想環境の連携によって迅速にサービスが自動復旧するとともに、WebDAVによるファイル共有機能も導入し、学内外から大きなサイズのファイルも安全かつ簡単に共有可能にしている。今後は「VMware vCenter Operations Manger」によって仮想基盤の実際の稼働状況をモニタリングし、より効率的なリソース配分を実現する予定とのこと。
そのほか主な導入製品は以下の通り。
- 仮想化ソフト「VMware vSphere」
- 仮想環境管理ソフト「VMware vCenter Operations Manager」
- サーバー「Cisco UCS Bシリーズ ブレードサーバー」
- 共有ストレージ「EMC VNX」
- ファイル共有システム用ストレージ「EMC Isilon」
- セキュリティ対策ソフト「Trend Micro Deep Security」