Microsoft Dynamics CRM Onlineが国内データセンターから提供開始

　日本マイクロソフト株式会社は9日、SaaS型CRMアプリケーション「Microsoft Dynamics CRM Online」において、日本国内のデータセンターからのサービス提供を開始したと発表した。

　同社のパブリッククラウドサービスのうち、Microsoft AzureとOffice 365については、すでに国内のデータセンターから提供されており、このたびDynamics CRM Onlineが対応したことで、主力の3サービスがすべて国内のデータセンターから利用可能になった。

　今後、新規にDynamics CRM Onlineを導入する場合、日本国内の顧客の環境は、国内のデータセンターにて構築される。また現在、国外のデータセンターでDynamics CRM Onlineを利用している顧客は、希望により国内のデータセンターへの移行が可能とのこと。

　なお国内データセンターからのサービス提供に伴い、日本生命保険相互会社が、不動産部の営業支援システム（SFA）としてDynamics CRM Onlineを導入決定した。ユーザー数は約100。

　日本生命不動産部では従来、Accessを基盤とした社内システムを利用し、営業担当者の案件や商談、顧客訪問記録を管理していた。また、データは社内のファイルサーバーに保存し、報告業務にはExcelを使用していたが、今回、営業活動の効率化などを見据えて新たな環境への移行を決断。

　2014年4月より複数のクラウド型SFAの検討を開始した結果、Microsoft Officeなどのマイクロソフト製品でなじんだ操作性が生かせること、マイクロソフトのクラウドサービスへの信頼性に加え、データを国内で管理可能になることを評価し、Dynamics CRM Onlineの採用を決めたとのこと。

　導入後はまず、既存のAccessを基盤とした案件・商談管理をDynamics CRM Onlineへ置き換え、今後、ビル管理業務など、ほかの不動産関連業務への適用も検討していく予定だ。