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「ランサーズ」「CROWD」両クラウドソーシングが提携、背景にある1つの課題

 ランサーズ株式会社と株式会社リアルワールドは2日、企業のクラウドソーシング導入促進に向けて業務提携すると発表した。両社のクラウドソーシングサービス「ランサーズ」と「CROWD」を連携させ、約119万人の登録者を有する日本最大級のお仕事プラットフォームとする。

 クラウドソーシングは、インターネットを通じて不特定多数の人に仕事を委託できるサービス。現在、中小企業の人材不足が日本経済の課題となる中、その問題を解消する新しい個人の働き方として注目されている。

 本提携では、141種類のさまざまな仕事の取引が可能な「ランサーズ」と、受託業務を細分化することで特定のスキルのない人手も作業が可能なマイクロタスク型の「CROWD」を連携させ、それぞれの特性を生かしたソリューションを共同で提供するという。

 これにより、ディレクションから納品までの工程をすべてカバーするワンストップなお仕事の橋渡しが可能となるとともに、これまで以上に一度で大量の仕事を受注することが可能になるとしている。併せて、社内業務の効率化を考えている企業に対して、適切なクラウドソリューションを紹介するコンサルティングも実施するとのこと。

増えすぎたクラウドソーシング?

 リリースの中では、多数の企業がクラウドソーシング事業者として参入し、それぞれの専門分野も異なっていることから、発注企業側にとって、どのサービスを利用するのが自社にとってメリットがあるのか判断が難しくなっているという現状に触れられている。

 確かにクラウドソーシングプラットフォームが乱立すると、そこで仲介されるお仕事も分散してしまい、企業にとっても働き手にとっても情報が見極められず、お仕事の取引がスムーズに進みづらくなる懸念は想像に難くない。

 そうした点を踏まえると、今後、今回のようなクラウドソーシングの提携は1つの主流となるのかもしれない。

川島 弘之