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SAPジャパン、データをビジュアル化する「SAP Lumira」国内提供
(2014/7/17 06:00)
SAPジャパン株式会社は16日、データ・ディスカバリー・ソフト「SAP Lumira」の国内提供を開始した。
SAP Lumiraは、データを可視化し、直感的なデータ分析を可能にする製品。シンプルなUIを備え、簡単な操作でデータのビジュアル化が可能となる。データソースは、ユーザーのローカル環境に保存されたExcelやCSVなどのファイル、SAP HANAをはじめ主要なデータベース(他社製含む)に対応し、これらのデータソースから読み込んだデータを加工しながら、ドラッグ&ドロップでグラフなどを作成できる。
データ変換や分析を行う「デスクトップ」と、データ検索・探索・共有する「サーバー」の2要素で構成され、それらをクラウド上で行える「クラウド」も用意される。
イノベーション&ソリューション統括本部 アナリティクスソリューション本部の中田淳部長によると、優位点は「データガバナンス」「優れたビジュアル」「ストーリーテリング」「予測分析との融合」の4点。
データガバナンスでは、SAP BusinessObjects(BO)で長年培ってきたBIプラットフォームとの連携をサポートし、扱うデータをSAP BOプラットフォーム上で統制・管理できる。「このデータは正しいのか、出所は、セキュリティは、第三者に見せても良いのか?」といったデータガバナンスを効かせた形でデータ分析が行える」(中田部長)という。
優れたビジュアルでは、豊富なグラフ機能を備え、作成したデータに列追加や変換などの処理を加えると、たちまち新たなデータセットが作成される軽快さを実現した。
ストーリーテリングでは、分析・ビジュアル化したデータを元に、「ストーリーボート」と呼ばれるプレゼンテーション用の資料を作成できる機能を搭載。データ分析は目的や予想を基にして行われる。その流れに沿って、図やイラスト、グラフ、コメントを記入できる“データ分析用のPowerPoint”のようなプレゼン作成ツールだ。
予測分析との融合では、予測分析ツール「SAP InfiniteInsight」と連携し、需要予測など将来のデータの変動を可視化できる。
SAP Lumiraでビジュアル化したデータやストーリーボードなどは、SAP Lumiraの「サーバー」または「クラウド」上で共有でき、Webブラウザから閲覧可能。HTML5で表示されるため、モバイル端末のWebブラウザからも確認できるという。
SAP Lumiraは、Excelとテキストファイルのみをデータソースとし、ローカル環境だけで利用する場合に限り、無償版が提供される。クラウド版も1GBまでの容量であれば無料で利用できる。