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トレンドマイクロ、標的型攻撃などから企業を保護するメール攻撃対策アプライアンス

 トレンドマイクロ株式会社は7日、メール攻撃対策アプライアンス「Deep Discovery Email Inspector(DDEI)」を、8月4日より受注開始すると発表した。

 「DDEI」は、標的型攻撃など、巧妙化するメール攻撃から企業を保護するためのアプライアンス製品。ユーザーがカスタマイズ可能なサンドボックスによる動的解析や、独自のヒューリスティックエンジンなどの複数技術を組み合わせ、保護機能を実現しているという。

 例えば、通常の添付ファイルのみならず、パスワードで保護された添付ファイルも復号した上で、静的および動的な解析を実施することにより、パターンファイルでは検知できない不正プログラムや脆弱性コードを検知する仕組みを備えた。

 添付ファイルの検査時には、日本のビジネスシーンで多用されている、解凍用パスワードを別メールで送信するケースにも対応するほか、日本の環境に合わせて開発されているので、日本語OSに対応したサンドボックス解析が可能で、一太郎など日本独自のアプリケーションを狙った脅威も検出可能とのこと。

 また不正URLの分析では、メール内に記載されたURL自体が不正かどうかの判定だけでなく、サンドボックスを用いて、実際にアクセスした際にどのような動作をするのかも解析する。これにより、改ざんされた正規サイトから不正ファイルをダウンロードさせるドライブバイダウンロード攻撃をブロックするのにも有効としている。

 製品はハードウェア部分とライセンス部分から構成される。参考標準価格は、ハードウェアが3年保守版で270万円(税別)から。ライセンスは、1000ライセンス購入時で1ライセンスあたり初年度4030円(税別)。次年度以降もサポートサービス利用を継続する場合は、標準価格の50%に相当する契約更新料が必要になる。

 トレンドマイクロでは、今後1年間に6億5000万円の売り上げを目指しているとのことだ。

石井 一志