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味の素がASEAN4カ国のシステム基盤を移行、日本からシンガポールへ

 味の素株式会社は、ASEAN4カ国で利用している基幹システムを富士通株式会社のシンガポールデータセンターで提供している「FUJITSU Cloud IaaS Private Hosted LCP(以下、Private Hosted LCP)」に移行し、運用を開始した。富士通が25日、発表した。

 2009年に創業100周年を迎えた味の素では、新たな100年に向けてグローバル展開を加速しており、特にASEANをはじめとするアジア地域に注力している。その中核となるタイ、インドネシア、フィリピン、マレーシアの4カ国におけるグループ会社では、SAPの基幹システムを稼働させている。

 従来これらは日本国内のデータセンターにシステム基盤を設置し、インフラ運用管理を日本で行っていた。しかし、グローバルな事業継続の観点から、日本で災害が発生した際に遠く離れたASEAN各国のシステムがストップしてしまうリスクを回避する必要があった。

 また、現地のエンドユーザーと国内のデータセンター運用管理者の間には、言語や時差などのコミュニケーション上の障壁があり、情報企画部担当者が翻訳のため仲介するなど手間がかかっていた。

 こうした日本におけるサポート負荷の軽減、現地でのサポート強化のため、日本国内のデータセンターにあったシステム基盤を、富士通のシンガポールデータセンターから提供されているPrivate Hosted LCPに移行した。VMwareベースで構築された仮想インフラをクラウドで提供するサービスで、移行はシステム停止期間1.5日という短期間で実現したという。

 自然災害のリスクが低いシンガポールに移行したことで事業継続性が高まり、情報システムの安定的な運用が可能になったという。併せて、シンガポールに現地サポートセンターを開設し、日本を介すことなく、英語によるダイレクトなエンドユーザーサポートを行えるよう運用体制も一新。グローバルサービスマネージャーを新たに配置し、海外インフラサービスの統制、運用の見える化などを図るとしている。

川島 弘之