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日本HP、ミッションクリティカルにおけるLinux活用支援サービス3種
(2014/2/26 06:00)
日本HPは25日、ミッションクリティカル領域でのLinux活用を支援するサポートサービス「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)ミッションクリティカルサービス」を開始した。
HPサーバー事業統括本部 HPサーバー製品統括本部 エンタープライズサーバー製品部長の中井大士氏によれば、「ミッションクリティカル市場でのLinux活用が年々増加する一方で、サポートに関する悩みは多い。他ベンダーから提供されているLinux長期サポートもほとんどが重要な一部のシステム向け。ミッションクリティカル領域でLinuxを活用するには特別感が依然存在する」という。
市場の悩みとしては「リリースサイクルとサポート期間の短さ」「障害時復旧の長期化」「LinuxにおけるShift JIS未対応」を挙げ、今回、これらに対応する3種の新サービスを開始する。
1つ目は、「RHEL Advanced Mission Critical Update Support(6年長期サポート)」。RHELは約半年ごとに最新のマイナーリリースが提供され、新機能やバグ修正はここに含まれるため、ユーザーは約半年という短いリリースサイクルに追随していかなければならない。同サービスでは、新たに「6年長期サポート」に対応。マイナーリリースのアップデートを伴わずに修正を適用できるため、特定のマイナーリリースのサポート期限を最大6年まで延長できる。オプションでパッチ情報をプロアクティブに報告するサービスも提供し、これらにより、RHELの長期安定運用を実現するという。価格は42万円(税別)/年。
2つ目は、「RHELミッションクリティカルSLAサポート」。RHELの標準サポートにおいては通常、対応時間における目標設定やコミットがない。そのため、ミッションクリティカル領域でLinuxを利用する顧客は、OSのアップデート作業、アプリケーションの再テストに多大な工数を要するとともに、セキュリティ脆弱性への対応やサービスレベルなどの面で課題を抱えているという。同サービスでは、Red Hat社の技術者との連携を強化。ミッションクリティカル向けLinuxサーバーで発生した障害に対して、設定した目標時間に従って障害対応を行う。価格は個別見積もり。
3つ目は、「RHEL Shift JIS(SJIS)サポート」。UNIXシステムで使われる文字コード・SJISをRHEL環境において正式サポートする。価格は個別見積もり。
テクノロジーサポート事業統括 アタッチビジネス本部長の土屋美恵氏は「今回の新サービスは日本発のサービス。日本HPは製品開発とサポート強化の両輪で、ミッションクリティカル市場に継続投資する。強みは、HP-UXで培ったミッションクリティカル保守の体制と実績、10年以上にわたるRed Hat社との協調関係とサポート実績。これらを基に、RHELミッションクリティカルサービスの汎用化を実現している」と説明。
従来の基幹系のみならず、ビジネスアナリティクスやメール・コラボレーション、社会インフラなどでもミッションクリティカル市場が拡大しているとし、こうした市場の変化に対応していく方針を見せた。