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大塚商会とシスコ、中堅・中小企業向けにUCソリューションを提供

Web電話帳、チャット、Web会議を連携して利用可能

 株式会社大塚商会とシスコシステムズ合同会社(以下、シスコ)は12日、中堅・中小企業向けユニファイドコミュニケーション(UC)ソリューション「UCスタータープラン」の販売で協業すると発表した。大塚商会では、シスコのUC製品に独自のサポートサービス「たよれーる」を組み合わせて販売する。

 「UCスタータープラン」は、Web電話帳(見つける)/ビジネスチャット(相談する)/Web会議(共同作業)を基本機能として備えるUCソリューション。これまでは個別に導入され連携が難しかったこれらの機能を相互に連携・統合しているため、無駄な連絡をなくし、社内のやり取りを円滑にしたり、的確な情報伝達による意志決定を効率化したり、といったメリットが得られるという。

 利用にあたっては、ハードウェアはユーザー企業側にサーバー1台を設置するだけでよく、導入時に負担を軽減している点もメリット。IPフォンやビデオ会議との相互連携を行える仕組みも提供されるので、総合的なUC環境構築を段階的に実現することも可能とした。

 具体的には、1Uサイズのコミュニケーションサーバー「Cisco Unified Communications Manager Business Edition6000」上に、各機能を連携させた環境を構築する。Web電話帳は「Phoneappli Collaboration Directory」を利用し、Web上で利用できる電話帳、相手の在席状況を把握できるプレゼンス機能を提供。ビジネスチャットはPCやスマートデバイスでシームレスに利用できる「Cisco Jabber」を採用し、IM(インスタントメッセージング)のほか、Web会議との連携、既存のメールクライアントの連携など、柔軟な活用に対応する。また、Web会議はSaaS型の「Cisco WebEx」を利用するとのこと。

 UCに必要なネットワークインフラ・回線は、大塚商会の「たよれーる」の月額サービスで提供。ファイアウォール、無線LAN、リモートアクセスといったネットワークインフラに加え、拠点間通信用の回線やモバイル回線・端末をユーザー企業の要望にあわせて用意する。さらに、導入後のサポートもハードウェア、回線などを含めて、すべて大塚商会が窓口になるため、運用・管理面での負担も軽減される。

 なお大塚商会では、UCを専門に扱う部署を7月に新設しており、このソリューションを足がかりに、選抜した営業に対して今後1年間でセールストレーニングを実施するほか、UC技術者を育成し、大規模な販売体制、サポート体制を構築する考え。またシスコは大塚商会向けに、小規模からUCを始められるハードウェア、ソフトウェアを提供し、大塚商会を支援するとのこと。

 価格は、100ユーザー利用の場合で300万円(税別)から。大塚商会では、初年度3億円の受注を見込んでいる。

石井 一志