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ICT市場は“第3のプラットフォーム”市場へシフト~IDC予測

モビリティ・クラウド・ビッグデータ・ソーシャルが基盤に

 IDC Japan株式会社は27日、2012年~2016年の国内“第3のプラットフォーム”市場予測を発表した。第3のプラットフォームとは、クライアント/サーバーシステムに代表される第2のプラットフォームに対して、モビリティ・クラウド・ビッグデータ・ソーシャル技術を基盤とするプラットフォームのこと。予測によると、2012年の同市場規模は5兆8472億円、前年比成長率は18.5%となった。第2のプラットフォーム市場は18兆9006億円だが、前年比成長率は3.8%減と年々縮小傾向にあり、IT支出が第3のプラットフォーム市場へシフトしているとした。

 第3のプラットフォーム市場は、モビリティ・クラウド・ビッグデータ・ソーシャル技術の4つの要素市場で構成される。2012年は4市場すべてで前年比成長率が2ケタとなった。特にクラウド・ビッグデータ・ソーシャル技術は30%を超える成長を遂げた。

 また第3のプラットフォーム市場の2011年~2016年の年間平均成長率(CAGR)は7.9%、2016年の市場規模は7兆2248億円と予測。一方、第2のプラットフォーム市場のCAGRはマイナス2.1%、2016年の市場規模は17兆6829億円と次第にその差が狭まっていく。

国内第3のプラットフォーム市場と国内第2のプラットフォーム市場の実績と予測:2011年~2016年(出典:IDC Japan)

 IDC Japanでは、「国内第3のプラットフォーム市場は発展期にあり、市場のリーダーはまだいない。いずれのプレーヤーにもチャンスがある。この市場にいち早く参入し、市場を確保することが、生き残りのために必須である」と分析している。

(川島 弘之)