川崎幸病院、デルのブレードサーバーでサーバー統合を実現~PC管理アプライアンスも採用


 デル株式会社は27日、社会医療法人財団 石心会 川崎幸病院(以下、川崎幸病院)が、デルのブレードサーバーを中心とした仮想化環境を導入したと発表した。6月から本格稼働を開始している。

 川崎幸病院では、薬剤システム、放射線治療システム、看護支援システムなど18の部門システムが稼働し、電子カルテに加えて医療画像を共有するなど、IT活用に積極的に取り組んできた。しかしシステムの拡張に伴ってサーバー台数が増えたことで、運用負荷が増加したほか、サーバールームの設置スペース、電源容量が不足するといった問題を抱えていた。また同時に、クライアントPCのIT資産状況を完全に把握できていない点も問題だったという。

 これを解決するために川崎幸病院では、仮想化環境にシステムを集約し、省スペース化と省電力化を実現した。具体的には、デルのブレードサーバー筐体「Dell PowerEdge M1000e」1台とサーバーブレード「Dell PowerEdge M610」4台で、VMware vSphereによる仮想サーバー環境を構築。各データの格納先には、デルのiSCSI SANストレージアレイ「PowerVault MD3200i」を採用した。

 なお、デルの製品が採用された理由として同病院では、最先端の標準化技術を取り入れつつも、コスト効率に優れている点を挙げている。

 一方クライアントPCの運用管理については、システム管理・導入アプライアンス「Dell KACE K1000」を採用し、500台を超えるPCの管理を行っている。「デバイス検出とインベントリ」「バッチ管理」「資産管理」「ソフトウエア配布」「リモートコントロール」などの機能を備えている同製品を利用することで、従来は手作業により3日かかっていたクライアントPCへのソフトのインストール作業が、リモートから瞬時に可能になったほか、設定変更をリモートから行えるため、サポート業務の効率化が図れるとした。

 なお川崎幸病院は今後、ストレージ仮想化やクラウドコンピューティングの活用にも取り組む予定とのこと。

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