中外、VDI環境にNetAppストレージを採用、バックアップ時間を8時間から15分に


 株式会社ネットワールドは24日、株式会社中外が新たに構築した仮想デスクトップシステムにNetApp製NAS「NetApp FAS2240」を採用し、本稼働を開始したと発表した。

 名古屋市・中区に本社を置く中外は、自動車部品製造業と商社事業の2つの事業領域でビジネスを展開する企業。2010年には「VMware View」による仮想デスクトップシステムを構築し、生産性向上やシステム運用負荷の低減に取り組んでいる。

 この効果をさらに高めるべく、社内における仮想デスクトップ利用領域を拡大することとなったが、これまで利用してきたストレージは、バックアップの長時間化や容量不足などさまざまな問題を抱えており、今後の運用に不安を覚えていた。

 そこで選定したのが「NetApp FAS2240」。従来の環境では140台分の仮想デスクトップのバックアップに毎日8時間を要していたが、NetAppのバックアップ・リカバリ機能「Snapshot」「SnapMirror」、およびVMwareのスナップショット機能と連携する「SnapManager for Virtual Infrastructure」を活用することで、バックアップ対象が190台に増えているのにもかかわらず、約15分へとバックアップ時間を短縮できたという。

導入構成イメージ

 また「NetApp FAS2240」には、ディスク内の重複したデータを排除する「Deduplication(重複排除)」機能が搭載されており、クライアントのOS領域など共通部分が多いデスクトップ仮想化環境において、従来の20~30%程度に容量を削減できたとしている。

 さらに「NetApp FAS2240」は、FC/iSCSI/CIFS/NFSなどさまざまなプロトコルに対応する。中外では従来、高価なFC対応ストレージを使用していたが、今回からCIFS/NFSを主体としたIP接続に切り替えることでシステムコストも削減。プロトコル面での将来の拡張性も実現した。

 今後の展開として中外では、業務で使用するクライアントPCの全面仮想化を目指すとともに、中国や東南アジアなどの海外拠点へもサービスを拡大し、グローバルビジネスを支えるインフラとして活用していく考え。

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