日商エレ、企業向けオンラインストレージ「Oxygen Cloud」にデバイス認証機能を追加


 日商エレクトロニクス株式会社(以下、日商エレ)は11日、企業向けオンラインストレージ「Oxygen Cloud」において、デバイス認証機能を追加すると発表した。アクセスするデバイスの個体を認証することで、より強固なセキュリティが実現するとのこと。なお、8月中旬よりすでに対応版が提供されている。

 Oxygen Cloudは、米Oxygen Cloudが開発している企業向けオンラインストレージ。企業で利用するのに必要なセキュリティを持ち、スマートデバイスからも利用可能なオンラインストレージ環境を、容易に構築できる点などが評価され、米国で2011年5月に提供されて以来、8000社の顧客で利用されているという。

 またOxygen Cloudは、オンラインストレージをオンプレミス環境にもパブリッククラウド上にも構築でき、ファイルの保存場所を柔軟に選択できる点も特徴。社外に出せない重要なファイルはオンプレミスのデータセンターに、大容量のファイルは外部のクラウドへ、といった使い分けも可能になっている。クラウド環境も、Amazon S3のような米国の事業者以外に、国産クラウドベンダーであるニフティのニフティクラウドへ先ごろ対応しており、より利用に際しての柔軟性が増した。

 一方日商エレでは、2011年12月にOxygen Cloud社とパートナー契約を締結し、製品の日本語化や日本国内でのマーケティング、パートナーとの連携などを進めてきた。執行役員 事業推進部門 マーケティング本部長の佐藤公威氏は、「企業では、(管理者の目の届かないところで使われる)シャドウITやシャドウユーザーが大きな問題となっており、オンラインストレージでも、DropBoxなどを使って、IT管理者の目の届かないところでファイルの共有ややり取りがなされているのが現状だ」との現状を指摘した上で、Oxygen Cloudのような、安全に利用できる企業向けオンラインストレージの必要性を強調する。


Oxygen Cloudの特徴ニフティクラウドへの保存にも対応した執行役員 事業推進部門 マーケティング本部長の佐藤公威氏

 今回の機能強化も、企業でのよりセキュアな利用を念頭に置いたもので、Oxygen Cloudを利用可能な端末を制限することにより、セキュリティ面でのリスクをより少なくするという。具体的には、端末固有の情報を利用してOxygen Cloudに端末を認識させることで、事前に登録された端末以外はOxygen Cloudのオンラインストレージを利用できないようにする。

 この認証機能は、Windows/Mac OS/Android/iOSのマルチ環境に対応するほか、標準機能として提供されるので、追加モジュールの購入は不要。さらに、クライアント証明書も利用しないため、一切の追加費用なく利用できるとのこと。また、登録した端末を紛失してしまった場合でも、管理者は数クリックで簡単に登録を取り消せるので、該当デバイスからの不正なアクセスも容易に遮断できるとした。

 Oxygen Cloudの価格は、100ユーザー、25共有スペースまで利用可能な「Enterprise Grid-100」エディションの場合で年額151万2000円から。


デバイス認証機能の特徴デバイス認証機能の利用手順
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