シマンテック、Androidを保護する企業向けモバイルセキュリティ製品

分析・レポーティングなどの管理機能を搭載


 株式会社シマンテックは13日、企業向けAndroidモバイルセキュリティ製品「Symantec Mobile Security(SMS)7.2」を発表した。併せて、モバイルデバイス管理(MDM)製品「Symantec Mobile Management(SMM)7.2」でも、新たにAndroid対応を図った。

 SMS 7.2は、Android端末における「アンチマルウェア機能」「Webプロテクション機能」「盗難・紛失対策」などを提供する製品。アンチマルウェア機能では、ウイルススキャンおよび感染アプリ/ファイル除去、ブラックリスト/ホワイトリストによるアプリ使用制限が可能。Webプロテクション機能では、悪質なWebサイトへのアクセス制限が可能。盗難・紛失対策では、端末の所在特定、リモートロック/リセット/ワイプ/アラーム/通知メッセージが可能。

ユーザーホーム画面デバイススキャン画面ユーザースキャン設定

 企業向けということで管理機能も備える。管理コンソール上で「脅威サマリ/詳細/トップ5脅威」「発行アクション詳細」「リスクデバイスサマリ/詳細」「ポリシー非順守デバイス」「Webプロテクションイベント」などの分析・レポーティング機能が利用できる。また「Symantec Workflow」が標準提供され、例えば、「違反デバイス検出→利用不可にする」など、さまざまなイベントに合わせたワークフローを構築できる。

各種ポリシー設定画面レポーティング画面

 ほかの管理製品との連携も特長の1つ。MDM製品のSMM 7.2と連携し、管理コンソールを一元化。SMS 7.2の「セキュリティ」とSMM 7.2の「管理」にまつわる操作を単一の画面で行えるようになっている。さらにモバイル端末だけでなく、PC(Windows/Mac OS/Linux/仮想環境)の管理も可能な「Altiris Client Management Suite」とも連携し、同様に一元管理が可能となっている。

 なお、MDM製品のSMM 7.2にも「盗難・紛失対策」機能が搭載されている。こちらの機能では、端末上の企業データと個人データの分離が可能で、企業データのみをリモートワイプするといったより高度な制御が可能。全消去しかできないSMS 7.2のリモートワイプ機能と差別化が図られている。

 また、SMS 7.2は他社製MDMと併用することも可能なので、モバイルに必要な「セキュリティ」と「管理」において、柔軟な組み合わせを可能にしている。

 発表会に登壇したエンタープライズセキュリティプロダクトマーケティングマネージャーの金野隆氏氏は、シマンテックのモバイル戦略について「モバイルを効率的に活用する上で、セキュリティ上、管理しなければならないのは“デバイス”だけではない。“情報”と“利用者”も念頭に置く必要がある。実現しなければならないのは、デバイスをいかに効率的に管理するかではなく、利用者の生産性をいかに向上するか。企業へモバイルとともに“Productivity(生産性)”を提供するのが目標」と語った。

 価格は、SMS 7.2が初年度3700円(税別)/デバイス、次年度以降保守費600円(同)/デバイス。SMM 7.2が初年度5700円(同)/デバイス、次年度以降保守費900円(同)/デバイス。

(2012/08/15公開)

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