SAPジャパン、ロール管理やID連携が強化されたID管理ソフト新版


 SAPジャパン株式会社は13日、アイデンティティ(ID)管理ソフトの新版「SAP NetWeaver Identity Management 7.2」(以下、SAP NetWeaver ID Management 7.2)を発表した。同日より提供を開始する。

 SAP NetWeaver ID Managementは、人事情報と連動し、ユーザー情報やアクセス権限設定などを一元管理できるソフト。新版では、ビジネスプロセスをベースにしたロール管理の実現、IDフェデレーション(連携)・シナリオをサポートした。

 このロール管理の機能を使うと、1人の社員が複数の職務を兼任している場合でも、すべての職務に必要なアクセス権限を単一のユーザーIDで統一して管理でき、管理者の労力や時間を削減可能。IDフェデレーション・シナリオへの対応については、SAML(Security Assertion Markup Language) 2.0を用いて、WebブラウザベースのIDフェデレーションとシングルサインオンをサポートし、クラウド内の異種混合の環境でも、安全でシンプルな認証プロセスを実現できるとしている。

 また、SAPが提供する集中ユーザー管理「SAP Central User Administration」からSAP NetWeaver ID Managementへの置き換えに対応したため、サードパーティシステムのIDも含めてIDの集中管理を行える点もメリット。このほか、SAP NetWeaver ID Managementに関連するすべてのデータを、「SAP NetWeaver Business Warehouse」へ抽出できる機能も追加された。これにより、履歴の保存、ログの絞り込みなどの解析機能や分析レポートのテンプレートなど、レポーティング目的に活用できるとのことである。

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(石井 一志)
2010/12/13 12:13