日本IBM、OVFに対応したサービス管理の自動化ソフト新版-価格も従来の約半額に


 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は7日、サービス管理の自動化を支援するソフトウェアの新版「IBM Tivoli Provisioning Manager(TPM) V7.2」を発表した。複数の機能を強化したのみならず、価格を従来の約半額に抑えたという。提供開始は7月9日より。

 TPMは、仮想化されたサーバーやストレージなどのリソースをプール化し、クラウドなどのITサービスを容易かつ迅速に提供できる、自動化の仕組みを提供するためのソフトウェア。

 ふつう、新たに仮想サーバーを作成するためには、申請・承認のワークフローを回す必要があるほか、サーバーやディスク領域といったリソースの割り当て、ネットワークの設定変更、OSやミドルウェアの導入、アプリケーションの設定など、多くの作業を行う必要がある。TPMは、これらの作業をすべて自動化し、迅速にサービスを提供できるのが特徴だ。

 新版では、異なる仮想化ソフト間で仮想マシンのイメージファイルをやりとりするための標準フォーマット「OVF」をサポート。種類の異なるハイパーバイザー間であっても、仮想マシンイメージを容易に移行できるようにした。さらに、数百におよぶプロビジョニング作業を同時に実行できることから、クラウド環境下での拡張性がより向上したとのこと。

 また、価格を約半額に値下げしたため、より低価格で、クラウドを含む企業内のシステム基盤運用の自動化を支援できるとしている。価格は、100PVU(Processor Value Unit)単位の場合で8万8500円(税別)。

 あわせて今回は同時に、セルフサービスポータル、サービスカタログなど、クラウドのサービス管理に利用するテンプレートをTPMに追加した「IBM Tivoli Service Automation Manager(TivSAM) 7.2」も提供される。価格は、100PVU単位の場合で11万8500円(税別)で、こちらも従来の約半額に設定された。提供開始は7月9日より。

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(石井 一志)
2010/7/7 14:18