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中小病院に特化した薬剤・医療品発注プラットフォーム「JoyPla」新版

 株式会社パイプドビッツは27日、中小病院向けの薬剤・医療材料発注プラットフォーム新版「JoyPla バージョン1.1.0」を発売した。

 JoyPlaは、中小病院向けのクラウド型薬剤・医療材料発注システム。卸との取引関係を変えずに、インターネット経由で各部署の支払伝票数値をもとに集計した医療材料を一括発注し、発注データを活用した入出庫管理を実現する。

 200床未満の中小病院においては、医療消耗材料などを調達する用度担当者が表計算ソフトなどで在庫管理していることが多く、院内各部署の在庫が見える化されていないといった課題があるという。これは過剰発注や過剰返品、デッドストックなどを招く原因にもなり得るのだが、大病院向けに設計された物品物流管理システムはコスト的にハードルが高いという。そこで、薬剤発注システムとして展開していた「JoyPla」の機能を拡充し、中小病院が使いやすい在庫管理機能を標準実装したのが、新版の特長。

 具体的には「払出伝票機能」「発注確認表発行機能」「発注調整機能」「入出庫管理機能」「棚卸処理機能」「受注確認機能」などを搭載。これらにより、用度担当者は各部署から集まる払出伝票の発行から入力、卸への発注、棚卸まで払出伝票をベースとした在庫の一括管理が可能になるという。

 払出伝票機能は、各部署から用度担当者への院内注文票を入力・発行でき、払出伝票の履歴を一覧化する。従来は複写式の伝票が用いられたが、その場合の手書きの記入ミスといったリスクを抑えられる。

 発注確認票発行機能では、用度担当者が管理する院内倉庫の取扱リストを発行できる。払出伝票入力があった対象商品は色が変わるなど、倉庫に十分な在庫があるかなどを効率的にチェックできるという。

 棚卸処理機能では、部署ごとの実地棚卸(計数)を記入する棚卸表の発行や、棚卸在庫数が入力できる。部署ごとにひも付く製品・単価・棚卸高を表示でき、計数量を入力すると単価から棚卸金額が自動計算される。

 入出庫管理機能は、在庫を一覧管理するもの。前回の実棚卸数に、発注数を「入庫」、払出伝票合計数を「出庫」として計算上在庫を自動算出する。

 受注確認機能では、病院からの発注を受注した卸側が操作するステータス更新機能を提供。病院で発注すると「発注完了」となり、卸側のステータス欄に「受注確認」ボタンが表示される。卸側がボタンをクリックすると、病院側・卸側ともにステータスが「受注完了」になるなど、相互にステータスを共有できるようになる。

川島 弘之