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VTJとミラクル・リナックス、MIRACLE ZBXとHatoholを活用した監視環境構築手順書を公開

 日本仮想化技術株式会社(以下、VTJ)とミラクル・リナックス株式会社は26日、OpenStackの監視環境として、運用統合ソフトウェア「Hatohol(はとほる)」と、複数のZabbixやMIRACLE ZBXを活用した監視環境構築手順書、およびテンプレートを公開したと発表した。

 今回公開されたのは、具体的には以下の通り。
・MIRACLE ZBX + Hatohol によるOpenStack監視環境構築手順書
・MIRACLE ZBX・Zabbix用OpenStack監視テンプレート(.xmlおよびスクリプトなど)
・MIRACLE ZBX Server自動構築用 OpenStack Heat定義ファイル(.yaml)
・Hatohol自動構築用 キックスタート定義ファイル(.ks)

 OpenStackは、米国では大規模導入事例や技術資料が公表されている一方で、監視環境に関しては情報が十分にないのが現状という。また日本国内でも、普及の敷居が高く、活用事例やOpenStack関連の標準的な日本語資料に加えて、OpenStackの監視環境に関する技術資料へのニーズが高まっているとのこと。そこで両社では、MIRACLE ZBXとHatoholによるOpenStack監視の共同検証を行い、これらの手順書、およびテンプレートを共同開発した。

 なお今回の監視環境構築には、VTJが作成・公開している「OpenStack 構築手順書 Icehouse版」に従って構築されたOpenStack環境が存在する必要があるほか、OpenStack環境に生成されるインスタンスがインターネットと通信を行えることも要求される。この手順書に従って、すでに構築されているユーザー向けテナント(demo)上にLinuxのインスタンスを2つ起動し、一方をMIRACLE ZBXサーバー、他方をMIRACLE ZBX Agentホストとして自動構築できるとのこと。また、構築したMIRACLE ZBXサーバーに、OpenStackを構成する各ノードの監視機能が追加される。

 OpenStack構成ノードの監視を行うMIRACLE ZBXサーバーは、多数のホストを監視する特性があり、通常のインスタンスに永続性がないといった特性があるため、OpenStackインスタンス外に構築することが推奨される。加えて、ノードcompute1上にOpenStackインスタンスではなく、KVMゲスト環境を起動し、Hatoholサーバーとして自動構築されるとした。

 検証環境としては、テナント側がCentOS 6.6とZabbix 2.2を、KVMゲスト環境側がCentOS 6.6をそれぞれ利用している。

石井 一志