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日立、UNIXサーバー「EP8000」上位・中堅機にPOWER8搭載モデル追加

メモリは最大8192GB搭載可能

 株式会社日立製作所(以下、日立)は、UNIXサーバー「EP8000シリーズ」のハイエンド/ミッドレンジサーバーに、最新のPOWER8プロセッサを搭載した新モデルを追加し、10月24日から販売する。

 EP8000シリーズは、メインフレームと同等の信頼性と可用性を備え、OSに最新の「AIX V7.1」をサポートしたUNIXサーバー。金融機関や製造業などの基幹業務システムや、電力・交通などの社会インフラとして多く稼働している。日立はこの5月にエントリーサーバーでPOWER8搭載モデルを製品化しているが、引き続き、ハイエンド/ミッドレンジサーバーでの製品化となる。

 POWER8(4.35GHz)を最大64コア搭載できるハイエンドモデル「EP8000 E880」と、POWER8(4.02GHz)を最大64コア搭載できるミッドレンジモデル「EP8000 E870」をラインアップ。POWER7+プロセッサを搭載した従来モデル比で、トランザクション処理性能をそれぞれ最大約1.8倍に向上している。メモリも従来モデル比2倍となる最大8192GBまで搭載可能とし、データベースやオンライントランザクション処理システムなどに最適な性能と拡張性を実現した。I/O帯域幅も従来モデル比約3.2倍に高め、ストレージやネットワークへの接続を高速化したという。

 信頼性と可用性を向上する新しい仕組みも。EP8000シリーズの特長であるCUoD(Capacity Upgrade on Demand:予備用のプロセッサやメモリをユーザーの要求に応じてコンソール画面からすぐに増設する)機能を利用し、訂正可能なメモリエラーがしきい値を超えた場合、予備メモリの領域に動的にメモリ交換を行う機能を新たにサポート。メモリ障害によるサーバーダウンを未然に回避できるという。

 また、サーバーリソースを監視するサービスプロセッサと、サーバー内の処理時間の同期確保に重要なクロックモジュールについて、従来は複数筐体構成で冗長化していたものから、最小構成を含む全てのシステム構成で冗長化できるようにした。電源モジュールも4台を標準搭載し、2台+2台の冗長構成を可能にした。

 価格は、EP8000 E880が7488万7100円(税別)から。E870が4087万7900円(同)から。2015年1月30日から出荷開始する。

川島 弘之