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ビッグデータと3Dプリントは「過度な期待のピーク期」〜ガートナー

「日本におけるハイプ・サイクル:2013年」を発表

 ガートナージャパン株式会社(以下、ガートナー)は15日、「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2013」を発表。2013年以降に企業のIT戦略に大きな影響を及ぼす36個のテクノロジと関連キーワードを選定し、国内におけるトレンドを示した。

 ガートナーのハイプ・サイクルは2000を超えるテクノロジを100の分野にグループ化し、その成熟度、企業にもたらすメリット、今後の方向性に関する分析情報を、企業の戦略/プランニング担当者に提供するもの。新しいテクノロジに対する大きな期待、幻滅、最終的な安定という共通のパターンを明示する手段として採用され、年1回更新。このサイクルに沿ってテクノロジを追跡することで、企業・組織がいつそれらのテクノロジを導入すれば最大の効果を得られるかについて、指針となる情報を提供している。

日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2013

 2013年に追加されたテクノロジのうち、特に注目すべきものとして、3Dプリンティングとモノのインターネットを挙げる。

 3Dプリンティング(オフィス/コンシューマ市場)は、現在「過度な期待」のピーク期にあり、ピークに向かう途中。1990年代から製品の試作や少量部品の製造に使用されてきたが、技術革新が進み、低価格のデスクトップ型製品が登場。3Dプリント出力サービスなど誰でも試作品などを作れるようになったが、3D造形物を作製するためにはCADデータなどの作成に習熟し、また試作品や最終製品として使用可能な材料が必要であることを認識しなければならないとする。その上で企業は、3Dプリンタの社内利用の必要性、自社のビジネスに利用できるかどうかを判断すべきとしている。

 モノのインターネットは、現在「黎明期」にある。これまでインターネットに接続されていたのはクライアントやサーバーなどのコンピュータだったが、センサーやワイヤレスなどの技術の進化に伴い、これからはビジネスや生活を取り巻くあらゆるモノがインターネットに接続される。今後、さらに多くのモノが接続され、企業とテクノロジの関係にも大きな変化がもたらされることが想定されるという。企業はこの変化を的確に捉えて自らの計画を進める必要があるが、一方でその実現においてはテクノロジの成熟度によって導入可能なタイミングが異なり、場合によっては数年後になることも考慮して計画を策定すべきとする。また、実現するテクノロジが存在する場合も、センサーや通信デバイスと対象となるモノのライフサイクルが大きく異なるリスクや、収集した情報の秘匿性といったセキュリティの観点での考慮も必要になるとしている。

 このほか、ビッグデータは、流通・小売における消費者の行動・嗜好に関するものが多く他業種では参考にならないという声が多いとともに、個人情報の適正な取り扱いについても議論の余地があることから、典型的な「過度な期待」のピーク期。クラウドコンピューティングは「幻滅期」、エンタープライズ・ソーシャル・ソフトも「過度な期待」のピーク期を過ぎ、「幻滅期」に向かっていると分析している。

 詳細は、レポート「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2013年」に記載されており、同社の「ジャパン・コア・リサーチ・アドバンス」のサービス契約顧客に提供される。

(川島 弘之)