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日本SGI、MarkLogicのエンタープライズ向けNoSQLを採用したビッグデータ向けアプライアンス

 日本SGI株式会社は5日、ビッグデータ専用アプライアンス「SGI DataRaptor」を発表した。同日より販売開始する。

 「SGI DataRaptor」は、日本SGIのサーバーシステムに、米MarkLogicのエンタープライズ向けNoSQLデータベース「MarkLogic Server」、およびSGIのシステム管理ソフト「SGI Management Center」を組み込んだアプライアンスサーバー製品である。

 中核となるMarkLogic Serverは、XMLデータをそのまま格納してリアルタイム検索を高速に行える、非構造化データの分析・活用に有効なデータベース。NoSQLデータベースでありながら、トランザクション処理に必要な要素とされるACID(Atomicity:原子性、Consistency:一貫性、Isolation:独立性、Durability:耐久性)特性を兼ね備えた独自のアーキテクチャにより、企業での利用に耐えうる高い信頼性を確保しているという。

 この特性を生かすと、既存のリレーショナルデータベースから移行し、さらに高速なデータベースシステムを構築することも、既存のデータベースを統合するセントラルデータベースを構築することも可能。例えば、大量のコンテンツとソーシャルメディアを融合させたリアルタイムな情報発信システムや、業務システムごとに乱立するデータベースの検索対象を集約し、リアルタイムな分析処理を行うシステムなどに適用できるとしている。

 ラインアップには、高速なI/O性能のディスクを搭載した性能重視モデルと、より大容量なディスクを搭載した容量重視モデルを用意した。また各モデルにおいて、1/4ラック(5ノード)、1/2ラック(10ノード)、フルラック(21ノード)の3構成を提供する。

 参考価格は、性能重視モデルの1/4ラック構成(容量92TB)が1億44万9000円(税別)から、容量重視モデルの1/4ラック構成(容量152TB)が1億792万7000円(税別)から。

 日本SGIでは、ライフサイエンス、メディア、製造業、政府研究機関などの分野を中心に市場開拓を図る考えで、顧客のデータベース分析からシステム構築、運用までを行うプロフェッショナルサービスとあわせて提案していく予定とのこと。

(石井 一志)