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エーアイとTIS、人工知能搭載のスマートスピーカー「AISonar」を活用した共同実証実験を実施

株式会社エーアイとTIS株式会社は25日、音声認識・AI・機械翻訳・音声合成を組み合わせたスマートスピーカー「AISonar(エーアイソナー)」を新規開発し、2018年春の製品化に向け、2017年10月から共同実証実験を実施すると発表した。

 AISonarは、エーアイとTISで共同開発した音声認識技術・意図解釈技術(AI)・機械翻訳技術・音声合成技術を組み合わせた、スピーカー型のコミュニケーションツール。語りかけることでユーザーの音声を認識し、AIを利用した意図解釈によって最適な回答を音声合成で発話する。多言語での出力が必要な場合は機械翻訳技術により、日本語・英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語などで双方向の翻訳をおこない、音声合成で発話できる。

スマートスピーカー「AISonar」

 音声合成技術には、エーアイの音声合成エンジン「AITalk」を利用したクラウド型音声合成「AICloud」を搭載し、高品質な日本語音声合成を実現。エーアイと協業する欧州の音声合成技術企業アカペラ社の持つ多言語のクラウド音声合成の搭載も予定する。

 AISonarのハードウェア、音声認識技術・意図解釈技術(AI)には、東京大学発のベンチャー企業フェアリーデバイセズが開発した聴覚クラウドプラットフォーム「mimi」搭載のハードウェア製品群「Fairy I/O」シリーズを利用する。

 実証実験では、AISonarを日本人や外国人が多く訪れる店舗、観光案内所、自治体窓口や、銀行などの金融機関窓口で、人手を介さない自動顧客対応デバイスとして活用する。共同実証実験の協力先は、金融、製造、流通、エネルギー、公共など幅広い業界のシステムを手がけるTISのネットワークを活かして募る。

 実証実験の期間は2017年10月~2018年1月(予定)。主にTISの顧客とともにコンセプト検証(PoC)を実施し、実際の店舗環境での利用に関してのノウハウを蓄積、開発にフィードバックを行うことで、2018年春の本格製品化および具体的なソリューション開発につなげる。

 TISでは、2017年5月よりベータ版公開している業務チャットボットプラットフォーム「DialogPlay」とAISonarを連携させることで、従来のコミュニケーションツールとは一線を画した新たなインターフェースとして、業務システムへの活用を目指すとしている。

 また、10月11日~13日に東京ビッグサイトで開催される「IoT Japan 2017」において、エーアイ・TIS共同出展ブースで、AISonarの実機を公開する。