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国内通信事業者のネットワーク設備投資、2016年下半期は前年同期比19.9%減~IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は25日、国内通信事業者のネットワーク設備投資市場の2016年下半期の実績と2017年~2021年の予測を発表した。2016年下半期の同市場規模は前年同期比で19.9%減少、2016年通年では13.0%減少し、2016年通期の市場規模は8803億円と推計している。

 IDC Japanでは、国内通信事業者のネットワーク設備投資について、通信事業者の「アクセス機器」「光伝送装置」「トランスポート」「無線インフラ」「ネットワーク管理」「コントロール」「ネットワークデプロイメント」などを対象とした市場と定義している。

国内通信事業者ネットワーク設備投資市場予測、2016年~2021年(出典:IDC Japan)

 国内ネットワーク設備投資市場を牽引する移動体通信事業者については、付加価値サービスへの投資を拡大する一方で、ネットワーク設備投資は抑制していると分析。2016年下半期の無線基地局をはじめとする無線インフラ市場は前年同期比で20.2%減少した。

 無線インフラ市場は、5Gネットワーク設備投資が始まる2019年以降は増加に転じるが、2020年の5Gサービス開始当初は、提供範囲が限定的であることから、2016年~2021年の年間平均成長率はマイナス0.5%と予測している。

 通信事業者向けネットワーク機器ベンダーは、5G技術の標準化策定に積極的に関与することで、最新技術動向を把握しながら、5G無線インフラ機器の開発を加速させていると指摘。IDC Japanコミュニケーションズ シニアマーケットアナリストの藤村成弘氏は、「2020年以降の5Gネットワーク投資本格化に向けて、通信事業者向けネットワーク機器ベンダーが他社との競争優位を見出すためには、移動体通信事業者の製品調達要求に迅速に対応できる5G無線インフラ機器の製品供給体制を整備していく必要がある」と述べている。