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ミラクル・リナックスとサイバートラストが10月1日付けで合併、セキュアIoTプラットフォームを成長の軸に

 ミラクル・リナックス株式会社とサイバートラスト株式会社は20日、10月1日付けで合併すると発表した。

 ミラクル・リナックスは、「MIRACLE LINUX」ブランドでエンタープライズLinux OSを通信事業や公共、金融事業などの分野に提供しているが、Linuxのカーネル技術を応用し、専用機器向けの組み込みLinux OSにも力を入れてきた。最近では、IoT実用化の加速に伴ってIoTデバイス向けのOSにLinuxの採用が進んでいることから、組込事業も成長を続けているという。

 一方のサイバートラストは、電子認証サービスを提供する企業。日本初の商用電子認証局として、国内で最長の運用実績を持ち、サーバー証明書を始めとする電子認証サービスを提供しているとのこと。こちらもIoTには注力しており、IoTデバイスを安全・安心に利用することを目的にした認証基盤「セキュアIoTプラットフォーム」を提供する。

 合併は、ミラクル・リナックスを存続会社とする吸収合併方式で、商号はサイバートラストに変更する。合併比率は、ミラクル・リナックス(存続会社)が1に対して、サイバートラストが0.30577。なお、サイバートラストはソフトバンク・テクノロジー株式会社(以下、SBT)の完全子会社、ミラクル・リナックスはSBTの子会社(持株比率57.8%)である。

 合併新会社では、ミラクル・リナックスの「組込技術」とサイバートラストの「セキュリティ技術」を集約し、「セキュアIoTプラットフォーム」を成長戦略の軸とする考えで、グローバルで通用するIoTビジネスを展開するとしている。

 なお、ミラクル・リナックスが提供しているエンタープライズ向けOS「Asianux Server(MIRACLE LINUX)」、組込Linuxソリューションの「Embedded MIRACLE」、統合システム監視ソリューション「MIRACLE ZBX」といった、オープンソースソフトウェア(OSS)を活用した各種製品・サービスなどの既存事業は、合併後もブランド名とともに引き続き提供する。

 サイバートラスト側でも、現在提供中のSSLサーバー証明書「SureServer」「DigiCert」、端末認証の「デバイスID」「パーソナルID」、PKIサービスの「マネージドPKI」など、全サービスを合併後も引き続き提供するとした。