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国内クライアント仮想化市場予測、2021年の市場規模は8927億円、利用ユーザー数は745万人に拡大

国内クライアント仮想化ソリューション市場 売上額予測、2016年~2021年(出展:IDC Japan)

 IDC Japan株式会社は12日、2017年~2021年の国内クライアント仮想化関連市場の予測を発表した。国内クライアント仮想化ソリューション市場は、2016年~2021年に年間平均9.0%成長し、2021年の市場規模は8927億円に拡大すると予測している。

 IDC Japanでは、クライアント仮想化ソリューション市場の拡大促進要因として、デジタルトランスフォーメーション(DX)重視型IT投資、インターネット分離対策、ワークスタイル変革を挙げ、2017年も2016年に引き続き、第3のプラットフォームが実現するDXがすべての業界に影響を与えると分析する。

 特にエンドポイントにおけるクライアント仮想化技術は、エンドユーザーの接点として重視されるべき領域で、「ワークスペースの複雑化、高度化」「次世代のクライアント仮想化(VDI 2.0など)」「VDIとGPU仮想化の一般業務への浸透」などの技術的要因が、クライアント仮想化市場拡大に寄与するとしている。

 こうした市場拡大に伴い、2021年のクライアント仮想化利用ユーザー数は745万人、モバイル仮想化利用ユーザー数は1100万人まで拡大すると予測。産業分野別では、2016年時点ではセキュリティを重視する「金融」のユーザー数が最も多いが、2021年には社数/従業員数の多い「製造」や、強靭化対策を積極的に取り込む「自治体/教育」のユーザー数が、それぞれ152万人、143万人まで拡大すると予測する。

 IDC JapanのPC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの渋谷寛氏は、「ワークスタイル変革、ワークソース変革、ワークスペースにおけるクライアント仮想化の需要は高まっている。IDCの提唱するDXによるイノベーションが有効な施策となるであろう」と述べている。