トレンドマイクロ、NFV向けネットワークセキュリティ技術を発表

　トレンドマイクロ株式会社は6日、ネットワーク機能の仮想化を実現するNFV（Network Functions Virtualization）向けのネットワークセキュリティ技術として、NFV環境で動作するセキュリティVNF（Virtual Network Function）を発表した。

　セキュリティVNFでは、脆弱性を狙った通信を検知／ブロックする侵入防御（IPS）や、不正サイトや改ざんされたサイトへのアクセスをブロックするウェブ脅威対策、許可されていないアプリケーションの実行を防止するアプリケーション制御など、細分化した複数のセキュリティ機能を仮想マシンベースのセキュリティソフトウェアとして、ネットワーク事業者が提供するNFV環境に実装する。

　ネットワーク事業者は同技術を採用することにより、侵入防御やアプリケーション制御などのセキュリティ機能をユーザーに対して提供できる。

NFV向けネットワークセキュリティVNFの提供イメージ

　ネットワーク上に配置された各セキュリティ機能は、ユーザーの通信サービスの利用状況（利用アプリケーション、利用デバイス、通信量など）やセキュリティの脅威状況に応じて、必要なセキュリティ機能を適切なタイミングで利用することが可能になる。たとえば、動画再生などのマルチメディア通信には、アプリケーション制御を提供。IoTデバイスのステータス情報を収集する通信には、通常とは異なる時間帯に通信が発生したり、想定外のアプリケーションの通信が発生することを監視、検知する機能を提供する。

　また、セキュリティVNFはIntel DPDKなどのネットワーク高速化技術を駆使することにより、通信事業者に求められるパフォーマンスを維持する。

　トレンドマイクロでは、6月7日～9日に幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2017」の同社ブースで技術の展示を行う。