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富士通、暗号化ソフトウェア「FENCE-Pro V8」に標的型攻撃やランサムウェアへの対策機能を追加

 富士通株式会社と株式会社富士通ビー・エス・シー(以下、富士通BSC)は7日、暗号化ソフトウェア「FUJITSU Security Solution FENCE-Pro V8(以下、FENCE-Pro)」に、標的型攻撃やランサムウェアへの対策機能を強化し、販売を開始した。

 FENCE-Proは、PCおよびサーバー内のHDD、ネットワーク上の共有フォルダーやファイルなどを、富士通の独自技術により暗号化し、FENCE-Proと暗号鍵の両方を所有していないユーザーからの機密情報へのアクセスを遮断するWindows用ソフトウェア。

 今回の機能強化では、暗号化されたネットワーク上の共有フォルダー(以下、暗号フォルダー)などにアクセスできるアプリケーションを限定する機能を追加。これにより、ランサムウェアを始めとしたマルウェアの暗号フォルダー内へのアクセスを防止する。登録外のアプリケーションによる、暗号フォルダーへの指定回数以上のアクセスが発生した場合には、自動的に管理者へアラートが通知され、リアルタイムに不審なアクセスを把握できる。

 また、暗号フォルダーから持ち出したファイルでも、暗号化を維持できる機能を追加。万が一、ファイルが流出した場合にも暗号化が維持されるため、機密情報の漏えいを防止できる。管理者は、ファイルの利用制限(印刷、編集権限などの設定)を設定でき、外部からの不正な改ざんやデータの破壊も防止できる。

 このほか、アプリケーションやファイル操作などのログ収集・管理機能が追加され、企業内から企業外への通信状況および操作ログ情報などを収集することで、マルウェアの侵入経路や機密情報へのアクセス状況を可視化でき、攻撃時の攻撃過程やその手口の追跡に活用できる。

 製品の価格(税別)は、FENCE-Pro V8のソフトウェア本体がが153万円、オプションのログ収集機能が113万7710円、マルウェア対策機能が83万7000円。富士通では、今後3年間で10万ライセンスの販売を目指す。