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NEC、関西テレビのアーカイブシステムを構築 一次保存用にフラッシュストレージを利用

 日本電気株式会社(NEC)は20日、関西テレビ放送株式会社(以下、KTV)が、自社の報道ファイルベースシステムの一部として、「アーカイブシステム(LTS設備)」を構築したと発表した。2016年12月から運用を開始している。

 近年の放送事業者では、映像素材の取り扱いにおいて、従来のビデオテープによる運用からデータファイルによる運用への移行が進みつつあり、収録・編集・送出・アーカイブ(保存)の一連の作業を、すべデータファイル(ファイルベース)で効率的に運用する検討が行われている。

 KTVは、ファイルベースによる運用の課題である、映像素材の保存や読み出し・書き込みの高速化、日々増え続ける素材を蓄積するための容量確保などに対応するため、今回、アーカイブシステムを導入した。

 このシステムでは、映像素材の一次保存用として高速なフラッシュストレージを採用したほか、LTFSに対応した階層管理アプリケーションで映像素材の格納場所を管理することにより、高速なデータの読み込み・書き込みを実現し、編集業務にかかる時間を大幅に効率化したという。

 また、大容量の映像素材を格納するテープライブラリ(総容量80PB)を導入しており、映像素材を長期保管するための媒体として、小型・大容量と長期保存を両立したエンタープライズテープ「IBM3592テープカートリッジ」を採用した。これにより、ビデオテープと比べて、保管スペースを約1/300に効率化している。

 さらに、映像素材から必要な部分だけを切り出して取り出すことができる「パーシャ
ルリトリーブ機能」を採用しました。これにより、編集のたびに映像素材を全て転送する必要がなくなり、編集業務を効率化したとのこと。