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ヴイエムウェア、VMware Workspace ONEを機能強化

 ヴイエムウェア株式会社は14日、デジタル・ワークスペースを実現するプラットフォーム「VMware Workspace ONE」の新機能として、ID管理に基づいたワークスペースを提供すると発表した。VMware AirWatch 8.4ならびにVMware Identity Managerの最新アップデートを活用する。

 この「VMware Workspace ONE アダプティブ マネジメント」技術は、コンシューマ製品のシンプルさと企業に必要とされるセキュリティを両立。スタンドアローンのモバイルアプリケーション管理(MAM)とIDaaS(Identity as a service)での制約を解消し、デバイス管理を行うことなくアプリケーション内のデータを保護できるという。

 新しいVMware Verifyアプリケーションでは、個人所有のスマートフォンやタブレットを認証トークンとして利用でき、企業アプリケーションにログインする際、ユーザーはデバイスを問わず、そこに表示される“Verify”の通知をタップするだけで即座に認証を行える。

 また、管理されていないデバイスについて、従来のモバイルデバイス管理(MDM)のプロファイルを用いず、ネイティブOSレベルでデータを保護できるようにする。ユーザーはVMware Workspace ONEをダウンロードし、会社のメールアドレスを入力することにより、企業の各種アプリケーションに対して自動的にシングルサインオン(SSO)でアクセス可能になるとのこと。

 センシティブなアプリケーションへのアクセスが必要な場合には、ユーザーはWorkspace Servicesを起動させるだけで、ネイティブOSのデータ保護を解除できる。Workspace Servicesのアクティベーションの設計はユーザーのプライバシーが保護される仕組みになっていることから、BYODの場合は、企業のIT部門がユーザーのGPSやデバイス上の各種制限、個人のアプリケーションなどのセンシティブな情報を追跡、レポートすることはできない。

 一方で会社支給のデバイスは、簡単に利用できるコンフィグレーションや条件付きアクセスのポリシー、デバイスの監査や自動復旧、ライフサイクル管理を行うVMware Workspace ONE Unified Endpoint Managementにより、管理されたワークスペースを構築できるとした。

 なお、。VMware Workspace ONEの統合カタログはMicrosoft Windows Store for Businessを新たにサポートしており、ITの意思決定者や管理者がライセンスを検索、購入、管理して、Windows 10アプリケーションを組織全体に配布できるようにする。さらに、iOS 9.3で発表されたApple School ManagerやマネージドApple ID、Classroom AppなどAppleが教育向けに提供している統合テクノロジもサポートするとのことだ。

 VMware Workspace ONEは、Standard、Advanced、Enterpriseの各エディションが用意され、市場想定価格は、クラウドを通じたサブスクリプションモデルで1ユーザーあたり月額980円(税別)から、オンプレミス環境に導入する永久ライセンスでは、1ユーザーあたり1万8500円(税別)からとなる。