【Japan IT Weekレポート】毛色の異なるMDMサービスを展示するMOTEX

“人の行動”や“端末の使われ方”を管理


MOTEXブースの様子

 Japan IT Week 2012【秋】が幕張メッセで開催されている。今回は、エムオーテックス株式会社(MOTEX)のブースで展示されている「LanScope An」というサービスを紹介する。

 LanScope Anは、クラウド型のモバイルデバイスマネジメント(MDM)サービスだ。しかし、デバイスの機能やポリシーを制御する一般的なMDMとは異なり、「人の行動」と「端末の使われ方」を管理するという少し毛色の異なるサービスとなる。

 端末対応OSは、Android 2.3.3以上。iOS 5.0以上にも順次対応する予定。機能は「資産管理」「生産管理」「行動管理」「セキュリティ」に大別される。

 「資産管理」は、端末名・製品名・OSなど81項目を台帳化する「資産情報一覧」をはじめ、端末にインストールされているAnの「バージョン情報管理」、端末の稼働状況・未稼働日数を管理する「稼働管理」などが利用できる。

 また「セキュリティ」では、あらかじめ設定したアラート操作に抵触する操作を表示する「資産アラート」、業務に関係のないアプリのインストール状況を把握する「不許可アプリインストールレポート」、逆に必ず稼働しておくべきアプリが稼働していないときに通知する「必須アプリ未稼働アラート」、業務に関係のないWebサイトの閲覧を通知する「不正Webサイト閲覧アラート」、ならびに紛失・盗難時に有効な「リモートロック・ワイプ」といった機能が用意される。

インストールアプリ一覧

 これらはどちらかというと一般的なMDMにもありそうな機能だが、LanScope Anが特徴的なのは、「生産管理」「行動管理」で用意される機能にある。

 「生産管理」では、端末の活用時間・非活用時間・アプリ使用時間やカテゴリ別にアプリ利用状況をレポートする「生産月報」をはじめ、発信・着信回数や通話時間およびランキングを管理する「電話利用週報」「通話利用ランキング」、部署ごとの電話利用状況を比較する「グループ別電話利用比較」などが利用できる。

 つまり、電話がどのように利用されているか、使いこなせているかを可視化するわけだ。例えば、端末の使用時間が長いユーザーがいて、「しっかり使いこなしているな」とドリルダウンしてみてみたら、実は利用時間のほとんどがゲームアプリで遊んでいるだけだったということが判明したりもする。

生産月報。端末の利用時間が表示されている【左】。最も利用時間が長いユーザーの詳細を見てみると、実はその大半がゲームをしている時間だと判明【右】

グループ別電話利用比較電話利用ログ。発着信の状況が分かる

 また「行動管理」では、GPSによって端末の位置情報を一覧で把握できる「最新位置情報」、位置情報を結ぶ「移動履歴」などが利用できる。これらは地図上に位置が表示されるため、例えば運送業者などが運転手の居場所を知るなどの用途で好評という。

最新位置情報移動履歴

 昨今、スマートデバイス向けセキュリティソフトにMDM機能が搭載されているケースも増えている。MOTEXでは、一般的なMDMはそちらでまかない、補完する製品としてLanScope Anを提案していく方針のようだ。

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