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IBMが企業向けMac導入サービス開始 社内でもMac実装進める

 企業向けモバイルアプリでAppleと提携しているIBMが、Macを利用したエンタープライズ向けクラウドサービスを発表した。自社の従業員にも大規模にMacを配備して、業務に活用する計画だ。かつて「ThinkPad」というWindowsノートの代表選手を送り出したIBMは、宗旨替えしたのだろうか――。

「大企業にMacを」

 IBMは新サービス「IBM MobileFirst Managed Mobility Services」で、Macを既存のITインフラに統合できるサービスを大企業向けに提供する。Mac導入では、これまでカスタムベースでのサービスを顧客に提供してきたが、これを標準化する。

 JAMF SoftwareのMacBook、MacBook AirなどのMac実装ソフトウェア「Casper Suite」を基盤に、IBMのエンタープライズ向けの統合とサポートサービスを組み合わせる。サービスで、SaaS形式または顧客のデータセンター上に実装するオンプレミスとして提供する。顧客はMacを注文するだけで、従業員に届いた製品を、追加設定不要ですぐに利用できるという。

 IBMは、これによって「Macの素晴らしいユーザー体験を時間とコストを削減して導入できる」としている。従業員の私用のMacについても、BYOD環境で利用を許可されたものはサポートの対象となる。

 IBMは2014年7月に発表したAppleとの提携の下、「IBM MobileFirst」として、iPhoneやiPadなどのiOS端末の企業向けの導入とサポートサービスを提供してきた。これにMacが加わることで企業向けに包括的なApple製品のサポートを提供できる。同社は既に、Windows、Linux、AIX、zOS、iOS、Androidを手掛けており、これにMac OS Xが加わる。

(岡田陽子=Infostand)